住宅ローンは早く返済することが本当にお得なのか?長く借りた方が幸せの理由
- 詳細
- カテゴリ: 住宅ローン特集
- 作者: 住宅ローン比較
- 参照数: 4258
住宅ローンは早く返済することが本当にお得なのか?長く借りた方が幸せの理由
住宅ローンを利用する際には、当サイトでも「総返済額」をいかに安くできるのか?というのを重視して住宅ローンを紹介しています。これはひとつの正解であり、返済するお金が極力少ない方が生涯にわたっての費用負担は少なくなるためお得という考え方です。
しかし、一方住宅ローンは長く借りるべきだ。という考え方もあるのです。今回はこの長く借りるべきという意見について解説していこうと思います。
早期返済を目指して、毎月の返済額を上げてしまうと余裕のない人生に
早期返済を意図するということは、毎月の返済額をあげて短期間での完済を目指すということになります。
ここで考えなければならないのは
返済負担率 = 1年間の返済額 / 年収
です。
全国的な平均で言えば、返済負担率は23%前後です。年収が500万円の方であれば、年間の返済額は115万円であり、毎月の返済額は10万円を切るぐらいになります。月収は約40万円ということになりますが、税金も考慮すると手取りは34万程度でしょう。
つまり、34万円の中から、食費、教育費、交際費、光熱費、交通費・・・と費用を除いて、さらにローンの返済費用を10万円支払うことになります。
食費、光熱費、交通費、その他雑費が10万円だとすると、自由になるお金は14万円しか残らないことになります。
3000万円の物件で、上記の収入の場合
- 30年 金利1.8%の全期間固定金利 で毎月の返済額が96,327円
- 総返済額は40,457,513円
となるのです。
ここで、毎月の返済負担を1.5倍の15万円とすると
- 20年 金利1.8%の全期間固定金利 で毎月の返済額が148,939円
- 総返済額は35,745,555円
10年も早く住宅ローンが完済できて、かつ約500万円も総返済額が下がるのですが
20年間は、34万円の収入の中から15万円も引かれて、かつそこから食費、教育費、交際費、光熱費、交通費・・・などが引かれていくのです。
お子さんがいれば、この養育費、教育費の負担も増加し、さらにかつかつの生活になってしまうのです。
ここで選択しなければならないのは
- 21年目以降にはローンがなくなって生活費がすべて使える優雅な50代を目指す代わりに30代、40代はカツカツの生活をするのか?
- 50代、60代でもローンが残ってしまう代わりに、30代以降も支払える可能な範囲のローン返済にして、友達との交際やレジャー、海外旅行などをする余裕のある生活をおくるのか?
という選択なのです。
もちろん、ここまで極論にはならず、ライフプランを作っていく中で自分にあった中間点を探すのですが、わかりやすく言うと上記のようになるのです。
総返済額を重視しすぎて返済期間を短くしすぎてしまうと、毎月の返済負担額が増えてしまい、かつかつの生活を送らざるを得ない形になりかねないということなのです。
であれば、総返済額は増えたとしても、毎月の返済負担は抑えておいて、趣味や交際、レジャーなどを楽しめる人生の方が幸せなのではないか。という考え方も正しいのです。
おすすめなのは、返済負担率は25%以内に抑えるということです。
収入の25%であれば、余裕を持ったライフプランが設計できます。