住宅ローンよくある失敗と対策
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- カテゴリ: 住宅ローン特集
- 作者: 住宅ローン比較
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住宅ローンよくある失敗と対策
住宅ローンは数十年にわたって利用するサービスであり、家計の直結するものなので、住宅ローンで失敗してしまうと、後悔してもしきれません。ここでは住宅ローンでよくある失敗とそうならないための対策を解説していきます。
1.自己資金0円で借りたけど、意外な出費があって結局カードローンで借りるはめに
住宅ローンでは、頭金0円で住宅購入価格全額借りられるものが増えてきました。頭金をねん出できない方でも住宅購入ができるということで人気があるのですが、実はここには落とし穴があります。
頭金0円でローンが組める ≠ 貯金0円でローンが組める
ことではないのです。実際に住宅を購入するとなったら、事務手数料、登記費用、印紙代、司法書士報酬などの諸費用や引越し費用、移転先の新居のインテリア代、中古住宅ならリフォーム費用など、100万円ぐらいはかかってしまうものなのです。
「頭金0円で住宅ローンが利用できると思っていたら、意外と必要なものが多く、結局不足分をカードローンで借りてしまった。」
なんてことになったら、元も子もありません。
対策:
- 貯金が100万円貯まるまで住宅購入をまつ
- 諸費用も借りられる住宅ローンを選ぶ(貯金がない方におすすめの住宅ローン)
2.変動金利で返済負担率35%で借りたら、金利が上昇して住宅ローンを払えなくなった
現在は低金利状態が続いているため、金利が上昇して住宅ローンが払えないという方はいませんが、将来このリスクが発生する可能性があります。
金利0.6%の変動金利で、返済負担率35%で、年収300万円の方が住宅ローンを借りるとしたら毎月の返済額:87500円という計算になります。
35年ローンであれば、3300万円の物件まで手が届くことになります。年収300万円で年収の11倍の3300万円の物件が購入できるというのは、変動金利というのはそれだけ金利負担が少ないということになりますが、この金利が10年後に3.0%上昇したら返済額はいくらになるでしょうか?
返済額は 87,500円 → 121,274円 に増加するのです。年収300万円の方は月収25万円なので、半分をローン返済に回すことになってしまいます。これが残りの25年も続くのです。「返済が困難になってしまい、なくなく物件を手放す」なんてことも全くないわけではないのです。
対策:
- 返済負担率は25%が標準。年収倍率は7倍ぐらいまでに抑える(私はいくら借りられる?)
- 変動金利を選ぶなら繰り上げ返済で返済期間を短縮してリスクを減らす
- 年収が200万円~300万円の方は全期間固定金利を選ぶ
3.当初10年固定金利を選んだら、当初期間終了後に返済額が大きく増えていた
当初10年固定金利のタイプの住宅ローンは、金利が低金利で10年固定ということで単純に見た目だけで選んでしまう方も多いのですが、決してお得な住宅ローンではないのです。
よく当初10年固定金利は全期間固定金利よりも低金利で、変動金利よりもリスクが少ない中間に位置している金利タイプと勘違いする方が多いのですが
実際には30年の借入期間だとすると、その3分の1の10年しか固定金利ではなく、さらにはじめの10年は一番金利上昇リスクが少ない期間なのです。非常に変動金利に近い位置にあるものなのです。
その上、当初期間終了後は大きく金利が上昇してしまうため、当初期間の金利だけを見て低金利として加入した人が11年目以降の返済額を見て驚いてしまう方も多いのです。
対策:
- 当初10年固定金利ではなく、変動金利を選ぶ(10年固定金利にだまされるな)
- 当初期間が終了したら借り換えを実行する
- 当初固定金利の住宅ローンを選ぶときには当初期間終了後の金利を確認する
4.一社にしか申し込んでいなかったら、本審査で落とされて残金決済に間に合わなかった
住宅ローンの審査は通るものと思ってしまって、「はじめから一社にしか申し込んでいなかった場合に本審査で落とされてしまって、予定している残金支払いのタイミングに間に合わず、なくなく物件をあきらめた。」という方も意外と多いのです。
ポイントは住宅ローンの審査は落ちることも普通にあるということと、複数の住宅ローンに申込んでも問題ないということなのです。
審査は早くても1ヶ月、遅ければ2か月ぐらいかかることもあるため、審査が落ちてから他の住宅ローンを探していると遅いのです。
はじめに2社、3社に申込んでおいて本審査の結果が出て、その上で銀行から最終確認が来た段階で1社に絞れば良いだけなのです。はじめの手間を軽視したために希望物件が購入できず、手付金分だけ損してしまうことが起きては元も子もありません。
対策:
- はじめから複数の住宅ローンに申込む(住宅ローンは複数申し込むべき)
5.借り換えのときにそのとき借入中だった銀行の営業に相談したら、過度な引き留めにあってしまった
銀行にとっては、住宅ローンを借り換えられてしまうというのは是が非でも避けたいことなのです。銀行は利息収益で成り立っているため、融資残高が下がってしまう借り換えというのは損失を意味するのです。
また、借り手にとっては、新規の住宅ローンの契約などからお付き合いのある営業担当についつい相談してしまうということも多いようです。
その結果、現在借入中の銀行の営業マンは、必死で借り換えを食い止めることになり、結果として借り換えができなかった。想定していた借り換えメリットが得られなかった。ということになってしまうのです。
借入中の銀行に話をするのは、借り換え先の銀行の本審査が通ってからで良いのです。
対策:
- 借り換えのときは借入中の銀行には内密にすすめる