中古住宅の個人間売買は仲介手数料も消費税も0円?
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- カテゴリ: 住宅ローン特集
- 作者: 住宅ローン比較
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中古住宅の個人間売買は仲介手数料も消費税も0円?
住宅ローンを利用しての住宅購入を検討している方の中には、中古住宅を検討している方も多いのではないでしょうか。年収がそれほど高くない方でも借りられる金額内で物件を購入する場合に、中古住宅の方が新築に比べてかなり価格は下がるため、当然選択肢が増えていくのです。じつは中古住宅を購入する際に個人間で売買をするとさらにお得になるのです。
中古住宅の個人間売買とは
通常は、中古住宅を購入するときも不動産会社に物件を探してもらう、または気に入った物件がある不動産会社に連絡するという手順を踏むことになります。
多くの方は、HOMESやSUUMOなどのポータルサイトで「中古マンション」「中古一戸建て」などで検索し、興味のある物件に問い合わせた上で、その管理、仲介をしている不動産会社に購入希望を伝え、購入の段取りをしてもらうのです。
しかし、中古住宅の個人間売買というのは、単純に個人と個人で住宅を売り買いすることを意味します。多くのケースでは知人や友人、親戚など知り合い、もしくはその紹介での売買というのが多いのです。
どうせ買うなら不動産会社に頼んだ方が安心できるのに、なぜわざわざ個人間売買というものがあるのでしょうか?
個人間売買はかなりお得
一般的に不動産会社に中古物件の売買を依頼するとこのような費用が発生します。
- 売主:土地 2000万円 + 物件 1500万円 = 3500万円
- 物件にかかわる消費税:1500万円 × 8% = 120万円
- 管理側の不動産業者:仲介手数料 3500万円 × 3.24% + 6万4800円 = 1,198,800円
- 仲介型の不動産業者:仲介手数料 3500万円 × 3.24% + 6万4800円 = 1,198,800円
つまり、売主がもらえる費用=物件の価値が3500万円だとしても、買主が支払うお金は消費税と仲介手数料を含めると3,597,600円も高い、約3860万円を支払わなければならないのです。
元々土地の売買には消費税はかかりませんが、個人間での売買の場合には、物件の売買にも消費税はかからなくなるのです。しかも、間に仲介業者としての不動産会社がいないので、当然仲介手数料も発生しません。
まったく同じ物件を購入するとしても
- 不動産会社から購入すると:約3860万円
- 直接個人間で購入すると:3500万円
と大きな差がでてくるのです。
ちょっと待って個人間売買には注意すべき点が多い!
個人間売買メリットは、上記の通りで消費税と仲介手数料が発生しないことで、1割以上も安く購入できるということですが、不動産会社が間にいないことで起きる問題もあるのです。
1.瑕疵担保責任期間が短い
瑕疵担保というのは、買主がその住宅に瑕疵(問題)があることを知ってから1年以内に売主に対して損害賠償を求めることができるというものです。たとえば、購入時にはわからなかった雨漏りが住んでみてわかった時などが損害を売主に請求することができるのです。
この瑕疵担保期間が不動産会社が売主の場合には引渡しから2年という期間が設定されているのが相場ですが、個人間売買の場合は大抵引渡しから3か月ほどでwす。つまり、4か月目以降に問題が発覚しても、売主に損害を請求することはできなくなってしまうのです。
2.契約書は自分で作る、自分でチェックする
不動産会社が間にいる場合には、契約書類はすべて用意してもらえます。また、宅建業法にもとづく重要事項説明が必要になるため、不動産会社は情報を説明する義務があるのです。
個人間売買の場合は契約書は自分で作成する必要があります。テンプレートなどはインターネットを検索すればいくらでも手に入りますが、どれが正しいのか?重要な項目がどれなのか?を自分で判断しなければならないのです。
また、個人間売買の場合、売主の重要事項説明が義務ではない為、自分自身で問題の有無などを確認しなければならないのです。
3.掘り出し物件から問題物件まで目利きが必要
さらに売主が個人の場合は値付けも相場に基づいたものでないケースが多く、驚くような掘り出し物があることもあれば、相場より高くなってしまうこともあるのです。
また、重要事項説明が必要になると高く売れないことを知って意図的に個人間売買にしている悪質な売主もいないとは限りません。
つまり、個人間売買の場合は、相場感や相手の信用を見抜くちから、交渉力なども求められてくるのです。
4.住宅ローンの審査は厳しくなる
物件を担保として融資をする住宅ローンも、仲介業者が入っていれば瑕疵担保責任期間や重要事項説明などでリスクヘッジがされていますが、それがない個人間売買の場合にはリスクが増えることになるため、住宅ローンの審査は厳しくなってしまうのです。
まとめ
個人間売買には、掘り出し物も多く、仲介手数料や消費税も発生しないことから、価格的なメリットはかなり大きいのですが、その分契約時のリスクも増えてしまいます。
物件の目利きや交渉力、契約にそれなりの自信がある方であれば個人間売買が有効な選択肢になりますが、自信がない方は安全な仲介業者からの中古住宅購入をおすすめします。