消費増税の駆け込み需要は甘い罠
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- カテゴリ: 住宅ローン比較最新ニュース
- 作者: 住宅ローン比較
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消費増税の駆け込み需要は甘い罠
2012/11/7
消費税増税が迫ってきている。特に住宅は着工や購入タイミングを見ると来年が駆け込み需要のピークになると国土交通省の発表した住宅ローン減税の支援案にも記載されている。しかし、Yahoo!ニュースにも取り上げられた週刊朝日の記事によると、駆け込み需要の局面では、住宅購入の物件価格が高騰するため、買い時ではないと伝えている。
思い返してみると、たしかに、テレビの地デジ化、デジタル化に伴い、駆け込み需要時はセールだ、なんだと言っても、10万円前後はしていたテレビだが、地デジ化が完了したあとは、駆け込み需要が終わり、在庫処分をしなければならないメーカーたちはこそって価格を下げ、今では3万円台のテレビが当たり前になっている。
在庫ができてしまうテレビと、一生の買い物である住宅に相関関係があるかどうかはわからないが、少なくとも同じ傾向はみることになるのではないか。
消費税導入のタイミングでは、消費税が内定になった94年、実施される97年までのマンション価格の動向を見ると、95年をそこに上昇し、実行された97年まで物件価格は上昇し続けた。増税が実施された後、98年、99年と価格が急落し、価格上昇をはじめた95年までの水準に下がってしまったという実績もある。
販売している不動産会社、ディベロッパー、ハウスメーカーの視点で見ると、駆け込み需要を見越して販売計画を立てるため、供給側が強気な価格設定になるのもうなずける。
当サイトでは、ローン減税と消費増税のバランスで、お得か、どうかという考察をお伝えしてきたが、今一度物件価格という別視点から見ると、消費増税前にあわてて住宅購入するというのはおすすめできない。
少なくとも、住宅ローン減税の骨子がかたまり、低金利と物件価格の減が見えてきたタイミングがジャッジのポイントなのではないだろうか。