無理なく返済できるマイホームの値段はいくら?
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- カテゴリ: 教えて住宅ローンQ&A
- 作者: 住宅ローン比較
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無理なく返済できるマイホームの値段はいくら?
マイホームの購入を決めたとき、最初に考えないといけないのが、いくらの物件が買えるのかということ。背伸びをし過ぎると、後々の住宅ローンの支払いが厳しくなってしまうことにもなりかねません。
無理のない物件価格の考え方は「年収の5倍+頭金」
住宅を買うときまず押さえておきたいのが、金融機関から借りられる額がイコール返せる額ではないということ。無理に借入金額を増やしてしまうと、教育費がかさむ時期に返済が厳しくなる可能性もあります。
間違っても、「借りられるのだから、借りられるだけ借りておこう」という安易な考え方は捨ててください。
安心して買える物件価格は「年収の5倍+頭金」というのが1つの目安です。これが6倍、7倍となると、支払いが厳しくなってしまいます。
年収600万の場合で頭金が200万だとすると
3200万 →無理なく返済可能
3800万 →そこそこきつい返済計画
4400万 →かなり苦しい返済計画
また、頭金の相場観は物件価格の2割というのが相場と言われています。ただし、HOMESのアンケート結果では1割がボリュームゾーンであり、多少頭金の用意ができなくても、超低金利で消費税が上がる前に購入しようと決める方が増えているようです。
たとえチラシでうたわれている毎月返済額が今の家賃と同じくらいだったからといって、飛びついてはダメ。まずは自分が買える物件価格を計算したうえで、無理のない返済計画を立てましょう。
具体例
年収の5倍+頭金の場合 物件価格 2750万円 頭金250万円
・子どもが高校に入学するあたりが教育費のピーク
・教育費のピークでは一時的に収支がマイナスに
・教育費負担が終わればまた貯蓄が増やせる
教育費が増える時期に資産残高がダウンするものの、住宅ローンと教育費は切っても切り離せない関係です。
購入する物件価格によって生涯の収支がどう変わってくるのかを現在35歳で、6歳と4歳の子どもがいる家庭の例で見てみましょう。こちらは、安心して買える価格の目安である「年収の5倍+頭金」を守り、2750万円の物件を購入したケース。48歳まで順調に貯蓄が増えますが、教育費のピークを迎える49歳~54歳では収支がマイナスとなり、貯蓄を取り崩すことに。
しかし、子どもの教育費のピークが過ぎた55歳以降は家計も黒字に転換。また貯蓄を増やすことができ、生涯に渡って金融資産が底をつくことはありません。
生涯赤字にならずに預貯金で不自由なく裕福な生活ができるはずです。
年収の7倍+頭金の場合 物件価格 3700万円 頭金200万円
・教育費のピーク以降、金融資産がマイナスに
・その後も貯蓄が増やせず退職までマイナスが続く
・退職金を受け取った時点でようやく貯蓄ができる
教育費のピークを迎えるあたりから収支がマイナスに陥るのは、右ページの例と同じ。ただし、こちらの場合は住宅ローン負担がおもすぎるため貯蓄も増えにくく、50歳から金融資産がマイナスに転落。
そのマイナスは最大800万円を越えてしまいます。その後は徐々にマイナス幅が縮小していくものの、マイナスは定年で退職金を受け取るまで続きます。
背伸びした物件を買うと、生涯赤字家計に転落することも