住宅ローン金利動向 2013年6月レポート
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- 作者: 住宅ローン比較
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住宅ローン金利動向 2013年6月レポート
住宅ローンの動向をまとめた毎月のレポートです。住宅ローンを検討している方は参考にしていただければ幸いです。
主要住宅ローンの2013年5月から2013年6月の金利変動
銀行 | プラン | 5月 | 6月 | 変動幅 |
---|---|---|---|---|
SBI新生銀行 住宅ローン | 固定5年 | 1.30% | 1.40% | 0.10% |
固定10年 | 1.60% | 1.75% | 0.15% | |
固定25年 | 2.30% | 2.40% | 0.10% | |
固定35年 | 2.50% | 2.60% | 0.10% | |
住信SBIネット銀行 住宅ローン | 固定5年 通期引下 | 1.41% | 1.61% | 0.20% |
固定10年 通期引下 | 1.43% | 1.78% | 0.35% | |
固定15年 通期引下 | 2.01% | 2.36% | 0.35% | |
固定35年 通期引下 | 3.14% | 3.49% | 0.35% | |
ソニー銀行 住宅ローン | 固定5年 | 1.051% | 1.280% | 0.229% |
固定10年 | 1.406% | 1.692% | 0.286% | |
固定15年 | 1.936% | 2.151% | 0.215% | |
固定25年 | 2.432% | 2.539% | 0.107% | |
フラット35 | 固定15年~20年以内 | 1.54% | 1.74% | 0.20% |
固定21年~35年以内 | 1.81% | 2.03% | 0.22% | |
三菱UFJ銀行 住宅ローン | 固定5年 | 1.05% | 1.20% | 0.15% |
固定10年 | 1.40% | 1.60% | 0.20% | |
固定15年 | 2.65% | 2.95% | 0.30% | |
固定25年 | 2.47% | 2.73% | 0.26% | |
固定35年 | 2.50% | 2.83% | 0.33% | |
三井住友銀行 住宅ローン | 固定5年 | 1.05% | 1.20% | 0.15% |
固定10年 | 1.40% | 1.60% | 0.20% | |
固定15年 | 2.21% | 2.58% | 0.37% | |
固定20年超~35年以内 | 2.50% | 2.83% | 0.33% | |
みずほ銀行 住宅ローン | 固定5年上限 | 1.35% | 1.55% | 0.20% |
固定10年上限 | 1.60% | 1.80% | 0.20% | |
固定15年上限 | 1.90% | 2.20% | 0.30% | |
固定25年上限 | 2.15% | 2.45% | 0.30% | |
固定35年上限 | 2.25% | 2.55% | 0.30% | |
東京スター銀行 住宅ローン | 固定5年 | 1.45% | 1.60% | 0.15% |
固定10年 | 2.25% | 2.45% | 0.20% |
- 固定金利は軒並み上昇最大0.37%
- 変動金利は変動なし
- ネット銀行では、銀行によって変動幅にばらつきがある
- 大手都市銀行は、横並びの金利設定に
新発10年物国債の金利が5月末まで急上昇した。要因としては、円安と株価の上昇が続いたため、安全な投資先として避難されていた国債を売却して、株や投資信託などに再投資する投資家が増えたというのが大きな理由である。国債の売りの圧力が高まったことに対して、国債価格は上昇し、金利も上昇したという結果になった。
結果として、ほぼすべての銀行で、変動金利は横ばい、固定金利は0.1%~0.3%の上昇をもたらした。ネット銀行は、銀行ごとに固定金利の上げ幅が異なり、SBI新生銀行は0.1%前後、ソニー銀行は0.2%前後、住信SBIネット銀行は、0.3%前後金利を引き上げた。
逆に大手都市銀行は足並みの揃った金利になった。固定5年が1.2%、固定10年が1.6%、固定35年が2.83%である。フラット35は、固定15年~20年以内が1.54% から1.74%に、固定21年~35年以内が1.81%から2.03%に上昇した。
現在は株価がひと段落し、上昇局面から乱高下状態に入っている。そのため、国債金利も5月末に0.93%だったものが、3日現在で0.86%まで戻している。継続した急な国債の金利上昇は続かないと考えられるが予断は許さない状況である。
主要住宅ローン最新トピック
女性向け住宅ローンサービスが増加
りそな銀行が女性向け住宅ローン「凛lin(りん)」を改訂し、金利優遇幅を拡大するとともに、自己資金なしでも利用できる形に変更。団信の疾病特約の金利上乗せを年0.25%から年0.15%に変更した。また、住信SBIネット銀行も女性専用の住宅ローン「Angelina(アンジェリーナ)」を投入。こちらは、ガンの診断を受けたら30万円の給付金を支払うというものである。これは、住宅ローンを借りる単身者の女性の構成比が2007年度の34%から11年度の43%まで上昇し、新築マンションの購入者の1割は単身女性であることから、各銀行ともに女性向けのサービスを強化しはじめたのだ。今後も、女性専用の住宅ローンを投入する銀行が増えてくるだろう。
SBI新生銀行が住宅ローンと同時にリフォームローンを申込むと同じ金利適用
SBI新生銀行「パワースマート住宅ローン」の借り入れに対して、同時にリフォーム資金の融資が可能になる。同時に申し込むことで住宅ローンと同じ金利が適用される。条件としては、融資対象物件に対するリフォームであること、借り入れと同時に申し込むこと、融資実行が同日であること等が設定されている。中古物件の市場拡大とリフォーム需要を狙ったサービスである。これも女性専用住宅ローンと同様に他の銀行でも増えていくだろうサービスである。
4月新設住宅着工、前年同月対比5.8%増
国土交通省が発表した平成25年4月の住宅着工の動向では、新設住宅着工戸数は前年同月比5.8%増の7万7894戸。これは8カ月連続の増加という結果である。持ち家は17.5%増の2万8357戸、貸家は7.8%増の2万7842戸、分譲は6.9%減の2万1388戸で2カ月連続の減少だった。
着工戸数と連動して、戸建価格は上昇、マンション価格は下降
東京のマンション価格の平均は2013年4月で3126万円と前月の3189万円から下がった。東京の戸建の価格の平均は2013年4月で4346万円と前月の4032万円から急増した結果になった。戸建住宅の着工戸数の上昇と価格の上昇が連動した形になっている。しかし、もともと5月、6月は住宅価格が下がる時期。住宅ローンの金利上昇と合わせれば、住宅価格は下降傾向に入るだろう。
住宅ローン政策関連トピック
住宅購入者への給付金構想
もともと、低所得者向けに住宅ローン減税を使い切れなかった場合に現金で給付するという構想が夏ぐらいに決まるのではないかと言われていたが、それに加えて、現金で住宅購入をする方にも現金給付をするという構想が持ち上がっている。消費増税の需要減に備えて政府・与党が導入で合意したと報じられている。現金で買える富裕層に給付がいるのかは甚だ疑問はあるが、すでに制度の具体化に向けて詳細の詰めが行われているとのことである。それよりは、住宅ローン減税の適用外分の現金給付に関して早くすすめてほしいものだ。