住宅ローンの計算方法を知ろう
- 詳細
- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: 住宅ローンの計算方法と相場
- 作者: 住宅ローン比較
- 参照数: 222402
住宅ローンの計算方法を知ろう
住宅ローンの返済額は、各金融機関のシミュレーションで計算せずに算出することが可能です。ただし、住宅ローンの返済額と金利の関係などを把握するためには、計算方法を知っておくことが重要です。
住宅ローンの返済は、一般的に「元利金等返済」と呼ばれる、毎月の返済額が一定の方法が最もポピュラーです。ほかには、毎月の返済する元金の額を固定して支払う「元金均等返済」がありますが、今回は割愛してシンプルかつ一般的な「元利金等返済」でご説明します。
住宅ローンに限らず「ローン」という名のつくものの計算方法は複利計算であることが大きな特徴です。複利計算とは、一定期間ごとに計算された利息を元本に加算して、次の一定期間には、この最初の利息を加えた額を新しい元本にして、次の期間の利息を計算する方式です。
つまり、利息にも利息が付いていく方式です。
例えば4000万円を年利2.4%で30年間借りた場合、4000万円×2.4%×30年=2820万円、と利息を計算してはいけません。これでは、4000万円借りるのに、2820万円必要になってしまい、、、暴利になってしまいます。
実際にどうやって計算するか、簡単に説明しましょう。
4000万円を年利2.4%で30年間借りた場合で、毎月の返済額を10万円とした例を考えます。
【1ヶ月目】
- 返済額 100,000
- 返済額のうち利息 80,000
- 返済額のうち元本 20,000
- 借入残高 39,980,000
返済額は10万円で毎月一定の額になるのですが、利息が変わってきます。1ヶ月目は4000万円に1ヶ月分の利息が付きます。年利2.4%の1ヶ月分ですから、1/12で0.2%です。4000万円の0.2%で、8万円です。
※実際には1ヶ月/12ヶ月ではなく、30日/365日など、日にちで割戻します。月によって日数が違うためです。
利息が8万円なので、元本を返済できる金額が2万円になります。これを4000万円から差し引いて3998万円が1ヶ月後の借入残高になります。
【2ヶ月目】
- 返済額 100,000
- 返済額のうち利息 79,960
- 返済額のうち元本 20,040
- 借入残高 39,959,960
2ヶ月目は4000万円ではなく、先月末の借入残高3998万円に0.2%を掛けますので、1ヶ月目より利息が少し減ってます。その分返済できる元本も40円ですが前月に比べて増えています。
このような計算をしているので、返済当初の利息負担は大きく、返済が進んでいくほど利息の割合は減り、元本返済にあてる割合が増えます。
借入当初の1年目は、ほとんど元本が減っていかないという気になるでしょう。
このような形で返済が終わるまで計算をしていきます。今回は、わかりやすく毎月の返済額を10万円に設定しましたが、返済期間と、借入額、金利、金利タイプがわかっていれば、自動的に毎月返済しなければならない最低金額が算出できるので、自分に返せる範囲にあるか、どうかがここでわかります。
ちなみに、今回のケースを当サイトの住宅ローンシミュレーターでシミュレーションしてみると、、、
4000万円を年利2.4%で30年間借りた場合 ※ボーナス返済なし
毎月 158,048円の返済が必要になります。
- 1年目は、利息の返済が989,655円 元本の返済が 906,925円
- 10年目は、利息の返済が761,083円 元本の返済が1,135,497円
- 20年目は、利息の返済が438,952円 元本の返済が1,457,628円
毎年返済する額は同じなのに、返済年数が経つにつれて元本の返済額が増えて、利息分の返済が少なくなっていることがわかるでしょう。
これが住宅ローンの計算の仕組みです。上記を理解した上で、住宅ローンの返済額を試算し、比較検討しましょう。