住宅購入予算を決める条件
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: 住宅ローンの計算方法と相場
- 作者: 住宅ローン比較
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住宅購入予算を決める条件
家を買う時にまず決めなければならないのが「予算」です。予算が決まらなければ、住宅を検索しようとしても、いくらで絞り込んで良いのかわかりません。住宅購入予算を決めるためにはどのような点に注目すると良いのでしょうか?
予算を決める時に考慮すべき要素は以下の3つです。
1.年齢
定年前にローンを終わらせる事が望ましい!
- 30歳なら、60歳まどの完済。借入期間30年
- 40歳でも、60歳までの完済。借入期間20年
可能ならば早く返し終えて老後資金を貯める期間を長くとった方が良いのです。現状でも定年から年金の支給開始まで5年も空白期間があるのです。社会保障費が年々拡大する中で、今後もっと空白期間が拡大する、年金支給額が減る可能性があるのです。目安としては定年から3年~5年以上は余裕を持って返済を終わらせておくことがおすすめです。現在30歳の方であれば長くても25年~30年程度で完済することが望ましいのです。
退職金でローンを清算しよう、という発想はやめるべきでしょう。退職金は必ずもらえるとは限りませんし、先に説明した空白期間でかなりの老後資金が発生することになるからです。毎月20万円の生活費ならば、5年間で1200万円もの費用になるのです。空白期間でこれだけ退職金が消えると考えれば住宅ローンは退職金で、という発想は多分にリスクがあるということがわかるかと思います。
完済時年齢を意識すれば、どのくらいの年数住宅ローンを借りればいいのか?が決められることになります。
2.収入
この定年までの期間と現在の収入、金利を元に借入額を計算することが可能になります。
年収600万、返済比率20%で毎月の返済可能額を10万円とすると、変動金利1%、返済期間25年で計算すると、2650万円が借りられる
という計算になるのです。
これが借入可能額で、かつ「上限」と考え、予算を考えましょう。
「毎月の返済可能額」と「借入期間」、「現在の想定金利」の3つの数値がわかれば、借入可能額が算出できることになります。
下記のシミュレーターを使いながら、いくら借りたら、毎月の返済額がいくらになるのか?スライダーを動かしながら比較検討することが可能です。
簡単に決める方法もある
住宅購入予算は、年収倍率によっても概算を算出することが可能です。
下記は2011年の住宅金融支援機構の調査データですが、住宅購入者の年収と借入額の割合です。
- マンション 5.9倍
- 建売 6.1倍
- 注文住宅 5.2倍
- 土地注文住宅 6.2倍
- 中古マンション 4.5倍
- 中古戸建 4.5倍
マンションや建売住宅、注文住宅でだいたい5倍~6倍の年収倍率になっているのです。
マンションを買おうとする方であれば、5.9倍が平均値なので
- 年収300万円であれば、約1770万円の借入が可能 これに用意できる頭金(自己資金)をプラスしたものが住宅購入予算
- 年収400万円であれば、約2360万円の借入が可能これに用意できる頭金(自己資金)をプラスしたものが住宅購入予算
- 年収500万円であれば、約2950万円の借入が可能これに用意できる頭金(自己資金)をプラスしたものが住宅購入予算
年収が低いから、上記の条件では希望予算が少ないなと感じる場合は、中古住宅や中古戸建てを検討すべきなのです。
住宅購入予算はあくまでも目安
上記の方法で住宅購入予算を決めたとしても、事情はひとぞれぞれことなります。
例えば、安定している公務員の方であれば上記の年収倍率よりも、少し予算額を増やしたとしても、銀行の審査も通るでしょうし、将来的に返済が滞るリスクも少ないです。
しかし、自営業の方の場合は年収の変動が大きく、銀行からの審査の評価も低くなってしまうため、上記の計算よりも少なめの予算に設定しておく方が良いのです。
当然、上記の年収倍率自体が平均値なので、上下20%ぐらいの前後は対応可能な範囲と言えるでしょう。
また、親からの援助、貯金などでの自己資金の増加なども予算に連動してくる要素です。
住宅購入予算をある程度目安にして、希望する住宅を絞り込んである程度具体的に数件の範囲まで候補が絞れたのであれば、改めで具体的案返済額をシミュレーションして、適した住宅ローンを比較検討し、選ぶ必要があるのです。