三菱UFJネット住宅ローンはメガバンクのネット銀行仕様の住宅ローン
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- カテゴリ: 住宅ローンサービス分析
- 作者: 住宅ローン比較
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三菱UFJネット住宅ローンはメガバンクのネット銀行仕様の住宅ローン
三菱UFJ銀行は「三菱UFJネット住宅ローン[じぶん銀行専用]」という住宅ローンをじぶん銀行からサービス提供を開始しました。
えっ、三菱UFJ銀行なのにじぶん銀行が販売ってどういうこと?
ネット銀行仕様って三菱UFJ銀行の住宅ローンと何が違うの?
そう思うのも無理はありません。ここでは「三菱UFJネット住宅ローン[じぶん銀行専用]」のメリットデメリットやサービス提供の背景について解説していきます。
メガバンクや地銀はネット銀行にシェアを奪われている
10年前までは、住宅ローンと言えば、黙っていてもメガバンクにはお客さんが訪れる商品でした。みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行というだけで銀行の預金と同じように窓口に行って「住宅ローンを利用したいんですけど」とお客さんが自分から知名度の高い銀行に足を運んでいた状況なのです。
または、分譲マンションや建売の戸建てを販売している不動産会社が付き合いのある銀行を紹介してあげるということでお客さんが黙っていても、メガバンクや地方銀行に流れていたのです。
しかし、2000年に入り、徐々にネット銀行が住宅ローンの販売をするようになってきました。
ネット銀行は、オンラインでのサービス提供が主力であるため、全国に店舗を構える必要もなく、店舗にいる従業員の必要もないため、メガバンクや地方銀行と比較して会社のコストを著しく抑えることができるのです。
その結果、ネット銀行はメガバンクや地方銀行よりも、かなり低金利で住宅ローンを提供することができたのです。
今では、住宅ローン利用者は、「ネット銀行の方が金利が低いために総返済額が安くなること」を自分で調べて知る時代になっているため、徐々にメガバンクや地方銀行の顧客数が減ってしまう状況になっているのです。
不況であったことも手伝って、多くの方が総返済額安い住宅ローンを選ぶようになっているのです。
このままではまずい!と考えるのは当然。ネット銀行仕様の住宅ローンが増え始める
シェアを奪われ始めているメガバンクや地方銀行は「当然このままではまずい」と考えます。
ネット銀行が優位になっている原因は、オンライン完結であるためコストが低く、金利も諸経費も抑えられることにあります。
ネット銀行とメガバンクや地方銀行の諸費用の違い
ネット銀行
- 事務手数料:借入額の2.16% + 保証料:0円
メガバンクや地方銀行
- 事務手数料:32,400円 + 保証料:金利に0.2%上乗せ
上記のような諸費用の違いがあるため、一見するとメガバンクや地方銀行の方が諸費用が安いのでは?と思ってしまいがちですが、計算してみると金利に0.2%上乗せというのは、100万円~150万円ほどの負担増になるケースが多く、諸費用としてはメガバンクや地方銀行の方が負担が多いのです。
住宅ローンを利用する方がそれを知ってしまったというのが現状なのです。
「だったら俺たちも、オンラインだけで申し込める来店不要のネット銀行と同じような住宅ローンを提供すればいいんじゃないの?」
とネット銀行仕様の住宅ローンを考えたのです。
三菱UFJ銀行の場合は、50%を出資してKDDIと作った「じぶん銀行」というグループ会社のネット銀行があるのです。
今まで通りに販売している三菱UFJ銀行本体の住宅ローンと差別化するためにも、じぶん銀行が販売する形のネット専門の住宅ローンを提供することになったということになります。
三菱UFJ銀行本体の住宅ローンと三菱UFJネット住宅ローン[じぶん銀行専用]を比較
2015年2月時点
項目 | 三菱UFJ銀行本体の住宅ローン | 三菱UFJネット住宅ローン[じぶん銀行専用] |
---|---|---|
変動金利 | 0.975%~1.175% | 0.595% |
当初10年固定金利 | 1.300% | 1.080% |
事務手数料 | 32,400円 | 0円 |
保証料 | 0.2 %上乗せ | 借入額の2.16% |
サービス主体 | 三菱UFJ銀行 | 三菱UFJ銀行 |
となっています。三菱UFJネット住宅ローン[じぶん銀行専用]の方はネット完結で、担当者などがつかないというデメリットはありますが「金利も低金利」「保証料も0円(銀行負担)」とネット銀行仕様になっているのです。
サービスの提供主体自体は三菱UFJ銀行ですので
三菱UFJネット住宅ローン[じぶん銀行専用]は、ネット銀行のサービス水準でメガバンクの信頼性の高い住宅ローンが利用できるメリットがある商品と言えます。
三菱UFJ銀行がネット銀行仕様の住宅ローンに踏み切り、りそな銀行も借り換え専用でネット銀行仕様の住宅ローンを提供し始めたため、他のメガバンクや地方銀行でも同じような商品がリリースされるケースが増えてくるのではないでしょうか?
利用者としては低金利で諸費用の安い住宅ローンが増えることになるため、比較する選択肢が広がる歓迎すべき状況と言えるでしょう。