固定金利・変動金利・一定期間固定金利の特徴比較
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: 住宅ローンの種類やサービス
- 作者: 住宅ローン比較
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固定金利・変動金利・一定期間固定金利の特徴比較
住宅ローンを比較検討するときにまず決めなければならないのは「どの金利タイプを選ぶのか?」です。金利タイプが決まらなければ、金利を比較することもできないので「金利タイプを決める」ということが非常に重要なのです。
では「どうやって金利タイプを選べば良いのか?」解説します。
金利タイプのメリット・デメリットを比較
金利タイプ | 変動金利 | 当初固定金利/一定期間固定金利 | 全期間固定金利 |
---|---|---|---|
金利タイプの解説 | 景気動向によって変動する調達金利(無担保コールレート・政策金利)に合わせて、住宅ローンの金利も変動する金利タイプ | 借り入れから一定期間(当初期間)は同じ金利が適用される金利タイプ。当初期間終了後は、新たに変動金利や固定金利などの金利タイプをその時点の金利で選択できる | 借り入れから完済までずっと同じ金利が適用される金利タイプ |
メリット | ・他の金利タイプよりもベースの金利が低金利 | ・当初固定期間の金利は低金利 ・当初固定期間は金利上昇(返済額の上昇)がない | ・借入から完済まで金利はずっと同じ ・返済額がずっと一定なので返済計画が立てやすい |
デメリット | ・返済途中に金利が上昇すると毎月の返済額が上昇するリスクがある ・返済額が金利動向で変動してしまうので返済計画が立てにくい | ・当初期間終了後は金利が上昇する設計のものが多い ・当初期間終了後に変動金利を選べば金利上昇リスクが発生する | ・他の金利タイプよりもベースの金利が高金利 ・積極的に販売している銀行が少ない |
金利上昇リスク | あり | あり | なし |
ベースの金利 | 低金利 | 当初期間は低金利 当初期間終了後は高金利 | 高金利 |
主力商品として販売している銀行 | ネット銀行 流通系銀行 | 大手都市銀行(メガバンク) 地方銀行 | フラット35 → 各銀行が販売 |
注意事項 | ・金利が上昇しても、返済額の上昇率は5年で1.25倍に制限される ・金利は半年ごとに見直される | ・当初固定タイプは当初期間終了後に金利の引き下げ幅が小さくなる(金利が上昇する) ・全期間固定タイプは金利の引き下げ幅は完済まで一定だが金利のベースは高い | ・フラット35は販売を銀行に委託しているため、どこの銀行でもフラット35を利用することができる。 ・民間の金融機関は積極的に全期間固定金利を販売していない。 |
「今と同じ低金利状態が続く」と考える方におすすめできる金利タイプ | ○ | △ | × |
「今よりも少し上昇する」と考える方におすすめできる金利タイプ | ○ | ○ | △ |
「今よりも大きく上昇する」と考える方におすすめできる金利タイプ | × | × | ○ |
住宅ローンの金利タイプを選ぶポイント
「金利が上昇すると予想するのか?」「金利が低下すると予想するのか?」が分岐点
「住宅ローンの金利変動をどう予測するのか?」
が金利タイプ選ぶの大きなポイントです。
残念ながら、どんなに優れたエコノミストやアナリストであっても、金利の上昇を確実に予想するすべはありません。
だとすると
「私は不景気が続きそうだと思う。」
「私は景気が回復して金利が上がると思う。」
程度の予測しかできないのです。
ここに正解はありませんので、自分の考えに即して決定すればよいでしょう。
後で変えても良い
住宅ローン金利を比較する前に、まずは「金利タイプ」を決めておかないと、正しく比較できないので「金利タイプの設定」が重要なのです。
- 金利を比較して
- 金利をチェックして
- 総返済額を計算して
としている間に
「やっぱり変動金利の方が金利上昇リスクはあっても、返済額が少額で済むメリットがあるな。全期間固定金利は辞めて、変動金利にしよう。」
となっても良いのです。
はじめに金利タイプを設定するときは、気軽に自分の思った通りに選んで、違うと思ったら、あっさり変えて検討しましょう。