住宅ローン金利交渉はできる?
- 詳細
- カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- 作者: 住宅ローン比較
- 参照数: 49040
住宅ローン金利交渉はできる?
住宅ローンで金利交渉による金利の引き下げはできるのでしょうか。ここでは金利交渉について解説します。
新規の借り入れでの金利交渉は難しい
住宅ローンの新規利用時に金利交渉をして、公開されている優遇金利からさらに引き下げを迫るのは非常に難しくなっています。これは、公開されている優遇金利がこれ以上値引く余地のない水準まで下がってしまっているからです。
特にネット銀行の場合は、金利交渉をする余地というのはほとんどないと言っていいでしょう。
ネット銀行と比較して、交渉しやすいのはメガバンクや地銀ですが、メガバンクや地銀は、はじめの金利がネット銀行と比べると高く設定されているため、交渉が成功しても大きなメリットはないのです。
ネット銀行が台頭する以前の金利が高いときは、他の銀行を引き合いに出しながら金利の引き下げ交渉に成功ということが結構あったのですが、最近ではなかなか厳しいということが現実なのです。新規の申し込みの場合は、金利の引き下げ交渉をすることに力を注ぐよりは、低金利の住宅ローン選びに重点を置いた方が良いでしょう。
ただし、メガバンクや地銀の場合は「給与の振込口座になっている」「自己資金が2割以上ある」という場合金利が優遇される可能性があります。
住宅ローンの借り換え時には交渉の余地がある
住宅ローンの借り換え時には、現在借り入れをしている銀行に「借り換えを検討していて、申込も完了している」事実を伝えることによって、「引き留め」を受けられるケースがあります。
銀行にとっても、住宅ローンの借り換えをされるということは、一括返済によって貸付額が0円になることを意味しているため、今後の利息収入が消えることになるからです。
借り入れ中の銀行の現在の金利までなら、引き下げてもらえる可能性があります。
ただし、注意してほしいのは、借り換えをほのめかしても引き留められないケースも多いということです。すべての銀行、すべての担当者に通用する方法ではなく、銀行や担当者の方針によって引き留めるかどうかは変わってきます。また、できるだけ金利交渉の際にも「借り換えの本気度」を伝えなければなりません。具体的に「○○銀行の金利△%の住宅ローンに申込んで審査中です。」と言えるように実際に申込みをしておく必要があります。また、引き留められなかった場合でも、そのまま借り換えしてメリットがあるようにしておきましょう。
営業が来て借り換えをすすめてくるケース
「今月は当行の期末になるため、通常よりも金利を引き下げてご提供ができます。借り換えをしませんか?」と営業マンが家にやってくることがあります。
この場合は、公開されている金利よりも優遇された金利で借り換えが可能になります。また、「この時、○○%なら借り換える」と条件を提示してみましょう。銀行の中で可能な金利ライン以上であれば交渉が成功する可能性があります。
とくに「期末」や「半期末」など、銀行の成績が確定するタイミングでは、金利を引き下げてでも契約数を増やしたいという銀行が多いのです。「期末」とは企業の事業年度の最終月のことで、事業年度は会社によって違いますが、多くの場合「4月~3月」が事業年度で、「期末」は3月になることが多いです。
営業に来てくれた営業マンは、こちらからの条件を提示しやすいというメリットがあります。営業マンに対しては、その時の売込みの金利が希望に合わなくても、条件を提示し、それ以下の金利になりそうならまた連絡くださいと網を張っておくと良いでしょう。
金利交渉のまとめ
- 新規借入時は金利交渉をしても難しい。はじめから低金利の住宅ローンを選ぶべき
- 新規借入時でも、給与振込口座がある、自己資金が2割以上あれば優遇してもらう可能性がある
- 借り換え時は借入中の銀行と金利交渉ができる可能性がある
- ただし、その場合も他行への借り換えを前提として交渉することが必要。借り換え先の申込は済ませておく
- 借り換え時の交渉をしても引き留めがないこともある。その場合でも借り換えする覚悟が必要
- 借り換えの営業が来たら、こちらから条件を提示しておく