住宅ローンでやってはいけないこと
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- カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- 作者: 住宅ローン比較
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住宅ローンでやってはいけないこと
住宅ローンは仮審査がOKになっていても、実際に契約を締結するまでには期間が空いてしまうことがほとんどだと言えます。これは、実際の借り入れは不動産会社との売買契約のタイミングで行われるためです。売買契約はもちろん、引き渡しの2か月ほど前に行われることが多いのです。売買契約の直前で住宅ローンが下りなくなることも実際にはあるので、下記のことには注意しましょう。
1.金利のチェックを怠ってトラブル
住宅ローンの金利は、最終的にお金を借り入れる「融資実行」月の金利で決まります。住宅ローンを申込んだ月と金利の状況や他の銀行の住宅ローンの状況が変わるのも当たり前なのです。通常住宅ローンの審査はだいたい1か月半ほどかかります。審査中でも売買契約の実行までにまだ2か月以上空いている場合は、そのタイミングで審査が通っていた銀行の住宅ローンの金利が他社に比べて悪くなっていないか、確認しましょう。
まだ1か月半以上の融資実行までの期間あって、他の銀行の住宅ローンの方が条件が急激に良くなっているのであれば、その銀行にも申し込んで審査を依頼しておくことも賢い方法です。実際に金利が借入月の金利が適用されることを知らずに、毎月の返済額が大幅にあがっていて、銀行ともめるトラブルも多くあります。「審査の時はこんな金利じゃなかったのに。」といっても後の祭りです。1か月半前に金利や他の銀行の住宅ローンの状況を再度確認して、本当にお得な住宅ローンなのか、返済額は払えるラインなのか、気を抜かずに確認しましょう。
2.クレジットカードの利用や自動車購入で住宅ローンNG
銀行はすでに本審査が通っていたとしても、最後の融資直前で「借金の状況に変動がないか」を確認します。本審査時にはない借金が増えていたら銀行にとっては審査時と審査の条件が変わっているということになるため、貸し倒れリスクが増大することになってしまうからです。待機期間の間に、審査が通った時の借金の状況と違っていた場合、住宅ローンの融資が実行されないケースがあるのです。
「借金って別にないけど」と思っているあなた。クレジットカードも借金、自動車ローンも借金なのです。さらに、実際にクレジットカードを使っていないけど、クレジットカードを新しく作ったというだけでも「借金する可能性が高くなった。」とみなされる可能性まであります。住宅ローンの融資実行までは、過度なクレジットカードの使用、カードローン・自動車ローンの利用、クレジットカードの新規契約などは極力控えましょう。
3.生命保険が通らなくて、住宅ローンNG
フラット35以外の民間の住宅ローンは、団信(団体信用生命保険)の加入が義務付けられています。しかし、団信は生命保険なので、売買契約直前に審査されるケースも多々あり、ぎりぎりでNGになりクレームになることもあるのです。事前審査などがない団信の審査は要注意なのです。団信の審査に通らなければいくら銀行側の審査に通ったとしても民間銀行の住宅ローンは利用できないのです。借入までの待機期間で健康状態が大きく変わったのであれば、早めに銀行に相談しましょう。
また、団信の審査は銀行が使っている生命保険会社によって異なります。なんで通らないのか、わからないレベルであれば住宅ローンを変えることで審査が通ることもあるでしょう。また、最悪の場合、団信が通らないようであればフラット35に切り替えることで住宅ローンの借り入れが可能です。ここで注意しなければならないのが、今まで借りる予定だった銀行から、フラット35でと提案されることもあると思います。しかし、フラット35を選ぶのであれば、銀行ごとに融資事務手数料が違うため、楽天銀行などもっとお得な銀行があるはずなのです。もちろん、人情的にいままでよくしてくれた担当者なので、そのままその銀行でというのもOKですが、少しでも返済総額を減らしたいのであれば、今一度銀行選びからはじめることをおすすめします。
4.転職して住宅ローンNG
住宅ローンの審査では、勤続年数や年収もチェックされます。つまり、審査時点での努めている企業から、転職していた場合に、審査条件が変わってしまうため、融資実行直前でNGになってしまう可能性があります。銀行は「本審査時の審査条件に変化がないか?」融資実行前に最終チェックをするのです。不可抗力であれば仕方がないですが、基本的に待てるなら融資実行後まで転職を伸ばすことが重要です。会社の倒産などで、避けられない場合は早めに銀行に相談しましょう。
5.頭金が足りなくなった
もともと、予定していた頭金が用意できなくなるケースも少なくありません。親からの資金援助を見込んでいたが、急きょ入院してしまうなど、大きな病気になってしまい、予定していた資金援助が受けられなかったという例もあります。特に親子での頭金の部分などは、軽い口頭ベースでの話で終わってしまうことも多く、金額や必要な時期など確認していない方も多いのです。
頭金の工面について、もう一度融資の前には確認しておきましょう。1か月半ほどあれば、別の住宅ローンへ切り替えることもできます。例えば、「借入総額の2割を用意する予定が5%になってしまって、今まで予定していたメガバンクでは借入不能になってしまった。そこで、10割融資が可能なりそな銀行にした。」というような対応も実際あります。事前の準備と不測の事態が起こった際にまずは銀行に相談する必要があります。
6.住宅ローン申し込み忘れ、資料提出忘れ
住宅ローンの本審査完了と、申込は別物であることを理解しましょう。よくありがちなのが、住宅ローンの審査がおりたことで、安心してしまって。正式な申込をしていなかった、また、求められていた追加書類を用意するのを忘れていた。ということです。もちろん、銀行側も、正式契約や書類のことを催促してくれますが、それでも忘れてしまう方もいます。
そのせいで、住宅ローンがNGになることはなくても、売買契約・引き渡し時期が遅れてしまうことは可能性として予想できます。その間の期間はつなぎ融資といわれる金利が数倍高いローンを組むことになってしまう事例もあるため、書類の提出、正式申込みなど、ご自身で確認するようにしましょう。不動産業者任せではいけません。
7.火災保険を決めていない。
火災保険や地震保険、水害保険など、多くの場合、住宅ローンと一緒に同じ銀行で申し込むと、特典がある場合が多いです。しかし、住宅ローンの融資前に抜けている場合も多いのが、この特約系の保険です。今一度、返済プラン、借入額、購入する住宅の立地、保険がない場合のリスクを検討して、火災保険、地震保険の契約内容を確認しましょう。