住宅ローンは長く借りて短く返す
- 詳細
- カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- 作者: 住宅ローン比較
- 参照数: 34179
住宅ローンは長く借りて短く返す
住宅ローンは、20年~35年の返済期間があることが平均的なものですが、住宅ローンの借入時に気を付けておきたいことがあります。それは「住宅ローンは長く借りて短く返す」ということです。
返済期間は短い方が「利息」は少なくて済む
住宅ローンでは、返済期間は短ければ短いほど「利息」は少なくなります。
例えば、借入額3000万円、金利1%の場合
- 35年 35,567,998円
- 30年 34,737,068円
- 25年 33,918,520円
- 20年 33,112,390円
です。つまい、なるべく早く完済すべきなのです。
しかし、一方毎月の返済額を見ると
例えば、借入額3000万円、金利1%の場合
- 35年 毎月の返済額 84,685円
- 30年 毎月の返済額 96,491円
- 25年 毎月の返済額 113,061円
- 20年 毎月の返済額 137,968円
返済期間が短ければ短いほど、「返済額」が増えてしまいます。
あたりまえのようですが、これが住宅ローン返済の特徴なのです。
では、なぜ「長く借りて短く返す」のがお得なのでしょうか。
それは「繰り上げ返済」という方法があるからです。最近では、ほとんどの住宅ローンで繰り上げ返済手数料は無料です。つまり、この繰り上げ返済を使わない手はないのです。
「長く借りて短く返す」というのは
長期間の借り入れをして、毎月の返済額を抑えることで収入減や支出増の場合も、返済を継続できる形にしながらも、繰り上げ返済で早期完済を目指すということなのです。
例えば
「なるべく利息を抑えたいから、25年で無理をしてでも返そう」と考えたAさん
借入額3000万円、金利1%の場合
- 25年 33,918,520円
- 25年 毎月の返済額 113,061円
です。利息は少なくなりますが、仮に20年後に独立の失敗、転職による収入減、人事異動による収入減、家族の病気による支出増、地震などの災害による支出増が起きた場合にも、毎月の返済額が高止まりしてしまっているのです。
「35年の住宅ローンを組んで、25年ローンの場合の返済額を繰り上げ返済でしていこう」と考えたBさん
- 35年 35,567,998円
- (繰上げ返済 25年 33,918,520円)
- 35年 毎月の返済額 84,685円
- (繰上げ返済 + 28,376円)
です。繰り上げ返済で毎月「25年返済」と同額の返済を続けていれば25年ローンと同じ利息になります。Aさんとの違いは、仮に支出増、収入減という状況に陥った時は、繰り上げ返済をやめて、毎月の返済額 84,685円だけ返済するという方法が取れるのです。
万が一の支出増、収入減の際にも、柔軟に対応するためには長期のローンを組んで、繰り上げ返済で短期完済を目指す方が良いのです。
また、長期ローンを組んでの繰り上げ返済であれば、繰り上げ返済をしない場合の返済負担率で住宅ローンの審査がされるため、審査も通りやすくなるメリットがあります。
繰り上げ返済は上手に利用すべきなのです。