住宅ローン「全期間固定金利」の特徴・メリットデメリット・リスク
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- 作者: 住宅ローン比較
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住宅ローン「全期間固定金利」の特徴・メリットデメリット・リスク
変動金利の金利上昇リスクを懸念する方におすすめできるは「全期間固定金利」です。今回は住宅ローン「全期間固定金利」の特徴・メリットデメリット・リスクについて解説します。。
全期間固定金利の特徴
住宅ローンの全期間固定金利は、借入から完済まで同じ金利が設定される金利タイプです。
固定金利には大きく分けて
- 当初固定金利(一定期間固定金利)
- 全期間固定金利
の2つがあります。
全期間固定金利とは
- 借入から完済まで同じ金利が適用される
当初固定金利(一定期間固定金利)とは
- 借入から○年間は同じ金利が適用される
- 当初期間終了後は、その時点の金利で好きな金利タイプを選ぶ
という仕組みになっています。
全期間固定金利のメリット
金利上昇リスクがない
全期間固定金利であれば、借入から完済まで金利変動の影響を受けません。
金利が上昇したときに金利が上がらないというメリットもありますし、金利上昇を常に警戒して過ごす心理的プレッシャーもなくなるのです。
返済計画が立てやすい
全期間固定金利であれば、借入から完済まで金利変動の影響を受けません。
金利が変わらないのですから、毎月の返済額もずっと一定ですので返済計画が立てやすいメリットがあります。
全期間固定金利のデメリット
ベースの金利が一番高い
例:2017年11月の三菱UFJ銀行の住宅ローン金利
- 変動金利:年 0.625% ~ 年 0.775%
- 固定10年:年 1.05%
- 固定31年~35年:年 1.39%
となっています。
ベースの金利が一番高く設定されていることがわかります。
もし、金利上昇がないのであれば、変動金利の方が500万円以上も総返済額は安くなってしまうのです。
全期間固定金利を選ぶときの注意点
全期間固定金利というのは、銀行がすすめたがらない金利タイプです。
なぜなら、金利が急上昇してしまった場合
- 調達金利は上昇 ↑ (政策金利・預金金利)
- 貸出金利は横ばい → (住宅ローン金利)
となってしまうため、
銀行は、資金を調達して、全期間固定金利の住宅ローンに貸し出すと「逆ザヤ(利息がマイナスになる状態)」になってしまうのです。
そのため、銀行は全期間固定金利の金利タイプを売りたがりません。
※同じ全期間固定金利でも、フラット35は住宅金融支援機構が販売している商品を銀行が代理販売しているだけなので、フラット35をすすめるケースはあります。
店頭などで相談してしまうと、変動金利や当初固定金利を言葉巧みにすすめられてしまうこともあるのです。
この場合には、きっぱりと断って、全期間固定金利を望んでいることを伝えましょう。