頭金不必要も貯蓄0では買えない
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: はじめての住宅ローン
- 作者: 住宅ローン比較
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頭金が必要なくても貯蓄0では買えない
住宅ローンの頭金とは、物件価格の代金の一部を支払う現金のこと。最近では「頭金ゼロで買える」とうたっている広告も増えていますが、果たして頭金は本当に必要なのでしょうか?
頭金ゼロで買えても、貯蓄ゼロでは買えない事実
数年前までは物件価格の8割までしか住宅ローンで借りられないものが多かったため、必然的に2割の頭金を現金で用意する必要がありました。しかし、最近では金融機関も物件価格の10割を貸し出すようになり、頭金ゼロでも住宅が買えると宣伝している住宅ローンも増えてきているのです。
頭金ゼロで買えるなら、貯金ゼロでも買えるのでは? と思う方も多いでしょう。しかし、これは大きな間違えです。
住宅ローンを利用するときには不動産登記をする司法書士報酬や印紙代、銀行への事務手数料などの諸費用が必要になります。また、購入後の新居への引っ越し費用やインテリア代も必要になるのです。
また、頭金が用意できる人は貯畜がしっかりできる人と判断されるため金融機関の審査に通りやすいのですが、貯蓄がゼロの人の場合、返済能力が低いとみなされ、審査に通らない可能性も多くあります。
ちなみに住宅金融公庫が提供している住宅ローンフラット35も、以前までは物件価格の100%融資可能でしたが、制度が変わり90%までしか融資ができなくなりました。住宅金融公庫こは独立行政法人のため、民間金融機関よりいい条件で貸出していたのですが、それでも100%融資はできないと判断しているのです。2014年からフラット35は再び100%の融資が可能になりました。しかし、90%を超える借入の場合には、金利が約0.3%も高くなってしまうため条件的にはかなり厳しいものになっているのです。
仮に頭金ゼロで住宅ローンが利用できたとしても、満額借り入れているということは元本も大きくなるため、その後のローン返済負担が重くなることば確実です。やはり物件価格の2割程度、最低でも1割以上の頭金は用意しておきたいところです。ちなみに、住宅ローン金融公庫のアンケート結果で一番多い頭金の割合は物件価格の2割の頭金を準備している人です。
住宅ローンは、頭金だけでなく、諸費用が必要
頭金に加えて現金で用意しておきたいのが、購入の際に必要な諸費用です。一般的な住宅ローンであれば、融資金額=借入金額の2.1%が事務手数料として必要なケースが多いです。3000万円の物件であれば、最低60万円は必要なのです。それに加えて、不動産登記の費用、印紙代などでプラス20万円ほどが必要になります。
つまり、いくら頭金ゼロでも融資可能とは言っても、最低限諸費用の準備が必要なのです。そのため、諸費用が比較的安いネット銀行の住宅ローンに人気が集中しているのです。
住宅ローンに関わる諸費用はこちらをチェック
最近、増加している諸費用ローンを利用すれば、貯蓄ゼロでも変える可能性あり
2013年ごろから、この諸費用に関しても住宅ローンのオプションとして利用できる「諸費用ローン」というものが登場してきました。この諸費用ローンは、諸費用はもちろん、インテリアや家具、家電の購入費用、太陽光発電の工事費用やオール電化システムの工事費用など、最大300万円まで借りられる非常に便利なローンです。この諸費用ローンを利用できれば、ほとんど自己資金(貯金)はなくても、住宅ローンを利用することが可能と言えるでしょう。
諸費用ローンを使えば、完全に貯金0円でも住宅購入は不可能ではないけれど・・・
前述したように諸費用ローンを使えば、引越し費用や新居の家具の費用、住宅ローンの諸費用も含めて、借りることが可能です。
これであれば、本当jに貯金が0円でもマイホームを持つことは可能なのです。
ただし、少し冷静に考える必要があります。
すべて借り入れをするということは、それだけ返済負担が大きくなると言うことです。
貯金もできないのに、毎年100万円以上のローン返済は本当にできるのでしょうか?
住宅ローンで破たんしないためにも、最低でも半年間~1年間は住宅ローンを組んだつもりで貯金してみれば、それだけで100万円ほどにはなるでしょう。
この100万円を使って、諸費用ローンを使わずに住宅購入することの方が安心して住宅ローンを払い続けられるのではないでしょうか。
一生の買い物だからこそ、練習期間を設けて貯金をしてみるのも賢い方法と言えます。