ブラックなら住宅ローン審査は通らない!?
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- カテゴリ: 住宅ローン審査
- 作者: 住宅ローン比較
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ブラックなら住宅ローン審査は通らない!?
俗に言うブラックリストに入ってしまった方は、住宅ローン審査は通らないのでしょうか?そもそも、住宅ローンにおけるブラックリストとは何なのでしょうか?ブラックリストと住宅ローンの関係について解説します。
ブラックリストという名簿は存在しない!
ブラックリストと聞いてイメージする、この人には貸してはいけないよという一覧表が存在しているわけではありません。
基本的には住宅ローンに限らず、カードローンやクレジットカードなども同じですが、お金を借りるサービスを利用した方はすべての利用情報を個人信用情報という形で、金融機関が共同で作った信用情報機関という組織が保管しています。
住宅ローンを申込みした方がいれば、銀行はこの個人信用情報をオンライン上で照会するだけで、その人の
- 他社借入の内容
- 他社借入の金額
- 過去の返済履歴
- 過去の金融事故情報
- 氏名・住所
- ・・・
など様々な情報を知ることができるのです。
銀行は住宅ローン審査の時に、各銀行ごとに「こういった基準の人には貸さない」というルールを作っているので、個人信用情報にそれに該当する情報がある方を「ブラック」という言い方をするのです。
ブラックに該当してしまえば、ほとんどのケースで住宅ローン審査には通らないのです。
どんなケースでブラックになるのか?
個人信用情報でブラックになるのは「異動」という状態になった時です。この場合は本当にブラックなので、住宅ローン審査に通ることはないと思って構いません。
「異動」になるケース 信用情報機関CICの場合
- 返済日より61日以上または3ヶ月以上の支払遅延(延滞)があるものまたはあったもの
- 返済ができなくなり保証契約における保証履行が行われたもの
- 裁判所が破産を宣告したもの(破産手続開始の決定がされたもの)
つまり、「61日以上の返済遅延」「自己破産」「保証会社による代位弁済」が発生した場合には「異動」という表記が個人信用情報に掲載されてしまい、どの住宅ローンに申込んだとしても、審査が通らない状態になってしまうのです。
プチブラックの状態
前述した「異動」というのは、正真正銘のブラックな状態で、ほぼ住宅ローン審査は通らないと思って構いません。
しかし、それ以外にも住宅ローン審査に通らない状態があるのです。
個人信用情報には過去の返済状況が直近の24か月分表示されます。
- $ 請求どおり(もしくは、それ以上)の入金があった
- P 請求額の一部が入金された
- R お客様以外から入金があった
- A お客様の事情でお約束の日に入金がなかった(未入金)
- B お客様の事情とは無関係の理由で入金がなかった
- C 入金されていないが、その原因がわからない
- - 請求もなく入金もなかった
普通に返済をしている方の場合
$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$
というように「$」マークが24個(24か月分)並ぶはずなのです。これがホワイトな状態です。
$$$$$$A$$$$$$A$$$$$$$$$$
ここに「A:未入金」のマークがついてしまうと、返済が正常にされなかったということを意味してしまうのです。
クレジットカードなどの審査では、「A:未入金」マークがついていても、回数が少なければそれほど問題視されずに審査が通るケースも多いのですが,、住宅ローンの場合は「返済が長期間に及ぶこと」「融資額が高額になること」から銀行側の返済に対するリスクのチェックが厳しく、返済遅延があることは住宅ローン審査にはかなりマイナスの評価になってしまうのです。
ただし、「A:未入金」があることがブラックと言うことではありません。「A:未入金」があっても、住宅ローン審査に通る可能性はあるのです。「異動」とは違って、プチブラックの状態と言って良いでしょう。
ブラックだと思う方が行うべき対策とは?
「住宅ローンに申込んだけど、何社申込んでも落ちてしまう。ブラックリストに入っているんじゃないか?」
と不安を感じたら取るべき方法はこうなります。
1.個人信用情報を確認する
信用情報機関が保有する個人信用情報は自分で確認することができます。
- 全国銀行個人信用情報センター「KSC」 → 銀行が加盟
- 「CIC」 → クレジットカード会社が加盟
- 日本信用情報機構 「JICC」 → 消費者金融が加盟
3つの信用情報機関があるのですが、基本的にはCRINというネットワークによって3つの情報は共有されているものです。そのため、基本的にどの信用情報機関に情報開示を行っても構わないのですが
住宅ローンの場合
- 銀行 → 「KSC」
- 保証会社 → 「CIC」
の2者の審査があることが通常ですので、「KSC」「CIC」のどちらかか不安な方は両方の個人信用情報を取り寄せると良いでしょう。1000円程度の手数料が発生します。
2.ブラックの状況によって対策を取る
「異動」=ブラックになってしまったら
5年間経過することで「異動」情報は抹消されます。5年待ってから住宅ローンに再度申込み直す必要があります。
「返済遅延:A:未入金」=プチブラックの状態
返済履歴は直近24か月分しか個人信用情報には記載されません。つまり、「A:未入金」をしてしまったときから2年経過すれば返済履歴もホワイトな状態になるのです。当然、その2年間も返済遅延をしてはいけません。
3.ブラックでなければ、引き続き他の住宅ローンを申込む
「異動」もなく、「返済遅延」もない、ということは住宅ローン審査落ちの理由は属性にあると考えられます。
- 収入に対しての借入額が多い
- 完済時年齢が高い
- 自己資金が少ない
- ・・・
など他の理由の場合には住宅ローン審査の基準によっては通る可能性が出てくるので、銀行を変えて申込む方法が取れるということです。
まとめ
ブラックリストに入るような支払いをしていると、いざというときに住宅ローン審査に通らないというような状況に陥ってしまうため、日ごろから借りたものは約束通りの期日に返済するということを心がける必要があります。