金利上限付き変動金利タイプとは
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- 作者: 住宅ローン比較
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金利上限付き変動金利タイプとは
最近、金利上限付き変動金利タイプというものが業規模な金融機関を中心に登場してきました。認知度は低いもののこれから主力の商品になる可能性はあるのでしょうか。ここでは金利上限付き変動金利タイプについて解説します。
金利上昇リスクが高まる中、上限が決まっている金利タイプが登場
2014年現在は、超低金利水準の真っ只中ですが、本当にこれから景気が好景気に突入するのであれば、金利が上昇する可能性も高くなるのです。
変動金利は非常に魅力的な低金利の住宅ローンですが
「どのくらい金利が上がるのか?見当もつかない。不安。しかし、低金利のメリットも魅力」
という方が多いのです。
そこで注目が集まるのが「金利上限付き変動金利タイプ」の住宅ローンです。
金利上限付き変動金利タイプとは
文字通り、金利に上限がついている変動金利タイプ。どんなに景気が良くなって短期プライムレートが上昇しても、はじめに設定した金利を超えないというキャップ(上限)があるのです。
課題が山積みの金利上限付き変動金利タイプ
至れり尽くせりの「金利上限付き変動金利タイプ」は決して今できた金利タイプではありません。ではなぜこんなに普及していないのでしょうか?
利用者のリスクが低い=銀行のリスクが高い
上限値を設けるということは利用する側にとっては非常にメリットのある金利タイプでリスクが軽減できるのですが、一方、銀行の側に立ってみると想定以上に短期プライムレートが上昇した場合、利益がマイナスになってしまう可能性も出てきてしまいます。銀行側のリスクが増大するのです。
そのため、貸し出し額の大きいメガバンク、ネット銀行、第一地銀などでは、この「金利上限付き変動金利タイプ」の住宅ローンを扱っていないのです。何兆円もある住宅ローン貸付がすべて赤字になれば、倒産してしまうリスクすらあるからです。信用組合や信用金庫で提供されているケースが多いです。
一定期間(特約期間)のみの上限設定
現在の「金利上限付き変動金利タイプ」というのは、5年や10年の特約期間のみ上限を設定する形の商品がほとんどです。借入期間全期間ではないのです。つまり、利用者にとっても、今の商品設計であれば、5年、10年しか上限が設定できないのであれば、はじめから5年固定金利、10年固定金利を選べば良いだけになってしまいます。
まとめ
今のままでは住宅ローン利用者には選びにくい金利タイプ。メガバンクやネット銀行も今後扱う可能性は少ないと思われます。「金利上限付き変動金利タイプ」を検討している方は、全期間の上限設定とメガバンクやネット銀行など大手銀行の取り扱いが可能にならない限りは、選ばない方が無難な金利タイプです。リスクを承知したうえで低金利の変動金利を選ぶか、5年、10年の当初固定金利を選ぶ方が賢い選択と言えます。