住宅ローンの優遇金利・適用金利・基準金利って何?
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- 作者: 住宅ローン比較
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住宅ローンの優遇金利・適用金利・基準金利って何?
住宅ローンというのは、非常にわかりにくい商品設計で、実際に借りる時の金利のほかに基準金利や店頭表示金利というものがあり、はじめて住宅ローンを選ぶ際には「基準金利にどんな意味があるのか?わからない。」という方も少なくありません。今回は、住宅ローンの優遇金利・適用金利・基準金利について解説します。
住宅ローンの金利は、まず「基準金利」がある
銀行は、まず最初に「基準金利(店頭表示金利)」というものを景気動向や政策金利、国債金利から決定します。
例:三菱UFJ銀行の場合
※2017年12月時点
金利タイプ | 店頭表示金利 |
---|---|
変動(毎月型・年2回型) | 年 2.475 % |
固定1年 | 年2.80% |
固定2年 | 年2.90% |
固定3年 | 年2.90% |
固定5年 | 年3.15% |
固定7年 | 年3.20% |
固定10年 | 年3.25% |
固定15年 | 年4.10% |
固定20年 | 年4.45% |
これは、別のものに例えると住宅ローンの「定価(希望小売価格)」といった感じです。
しかし、家電量販店でテレビを買いに行っても、定価で売っている量販店はありませんよね?
競合他社の値付けや仕入れ価格との兼ね合いを考えて、家電量販店はその日の販売価格を決定するのです。販売価格が決まったら「定価から5割引き!」というようなポップを作って、販売攻勢をかけるのです。
これと同じことが銀行でも行われています。
「基準金利(店頭表示金利)」という「定価(希望小売価格)」は決めたけど、このままでは売れない。
だから、競合他社の金利や調達金利を勘案して、できるだけ「値引き」して売ろう。
となるのです。
その結果が「優遇金利(適用金利)」と呼ばれるものです。販売価格のことです。
例:三菱UFJ銀行の場合
※2017年12月時点
金利タイプ | 店頭表示金利 | 店頭表示金利より年-1.7%~最大年-1.85% |
---|---|---|
変動(毎月型・年2回型) | 年2.475% | 年0.625% ~ 年0.775% |
固定1年 | 年2.80% | 年0.95% ~ 年1.10% |
固定2年 | 年2.90% | 年1.05% ~ 年1.20% |
固定3年 | 年2.90% | 年1.05% ~ 年1.20% |
固定5年 | 年3.15% | 年1.30% ~ 年1.45% |
固定7年 | 年3.20% | 年1.35% ~ 年1.50% |
固定10年 | 年3.25% | 年1.40% ~ 年1.55% |
固定15年 | 年4.10% | 年2.25% ~ 年2.40% |
固定20年 | 年4.45% | 年2.60% ~ 年2.75% |
つまり、三菱UFJ銀行の値引き幅(金利引き下げ幅)は「店頭表示金利より年-1.7%~最大年-1.85%」であり、これを引いた「優遇金利(適用金利)」が実際に住宅ローンを借りる時の金利になるということです。
現在は「基準金利(店頭表示金利)」のまま、住宅ローンを販売している金融機関は皆無と言っていいでしょう。
すべての金融機関は、「優遇金利(適用金利)」でし烈な金利引き下げ競争をしているのです。
住宅ローンの金利を比較検討する際には「優遇金利(適用金利)」で比較する必要があります。
ただし、当初固定金利の場合は、当初期間終了後には引き下げ幅が小さくなる設計のものが多いので注意が必要です。当初期間終了後の金利は表示されていないので、自分で「基準金利」から「当初期間終了後の金利引き下げ幅」を引き算して、どのくらいの金利になるのか?確認する必要があります。