リフォームローン一体型住宅ローン
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: 住宅ローンの種類やサービス
- 作者: 住宅ローン比較
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リフォームローン一体型住宅ローン
住宅を購入する際、中古住宅を選択する人が近年増加している。人口が減少する時代に供給過多になっている影響が顕著になっていて、かなりいい格安条件での物件が登場してきたことが背景だろう。物件価格や購入に関わる諸費用が新築よりも格安であることが最大のメリットだが、リフォームの技術やリフォーム住宅のデザイン性が上がったことも大きな要因となっている。しかし、中古住宅を購入してリフォームしてリフォーム費用をローンで借りる場合、住宅ローンとは別に「リフォームローン」を借りる必要がでてきてしまう。
中古住宅の購入金額とリフォーム費用を一緒に借りられる
通常、2000万円の中古住宅を購入し、600万円でリフォームをしたとすると、2000万円を頭金+住宅ローンでまかない、別途、600万円のリフォームローンを組むことになる。だが、どこの金融機関でも、リフォームローンは、住宅ローンよりも利率が高く、返済期間が短くなる。なぜならば、物件自体が担保となる住宅ローンと違って、リフォームローンは無担保となるため。融資期間は10年から長くても15年。利率も、自動車ローンよりも高く、フリーローンよりも低くなり、約4%前後が相場である。変動金利で1%を切る住宅ローンと比べるとかなりおおきな融資利率といえよう。さらに、中古住宅は、担保価値を低く見積もられてしまうため、ローンを組むときは一定以上の頭金が必要となる。つまり、リフォームの金額次第では、ローンの負担がかなり大きくなる。
リフォームローンは、住宅ローンを借りる金融機関と同じ金融機関で借りるため、リフォーム金額によってローンが組めなくなる人も少なくない。
こうしたリフォームローンの借入条件の悪さが欧米諸国に比べて中古住宅市場がなかなか拡大しない要因のひとつでもあったのだが、それを改善するローンが登場してきている。リフォームした部分についても、不動産の担保価値を認める商品である。
みずほ銀行、SBIモーゲージのSBIフラットリフォームローン、フラット35リフォームパックなど、「中古住宅購入代金」と「リフォーム費用」をまとめて一本の住宅ローンで利用でき、ローンの条件は住宅ローンに準じている商品も登場してきている。
ローンは、表面的な利率だけでなく保証料などのコストがかかるため、実際の利用にあたっては、融資条件を細かくチェックすることが必要。築年数は古いが、床面積は広く、天井が高い中古マンションを購入して、大規模なリノベーションをする若い夫婦も増えている。物件価格を抑えた分を、リフォーム費用に充て、自分たちが望むタイプの住宅を低コストで入手するという考え方。リフォーム費用は増加傾向にあるため、リフォームローン一体型の住宅ローンに対するニーズは高い。
今後の人口統計や、マンションの供給過多、リノベーション技術・事例の増加など、確実にリフォーム需要と中古住宅市場は増加してくるため、リフォームローン商品のさらなる拡充が望まれる。