「変動金利」と「固定金利」を併用するミックスローン
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: 住宅ローンの種類やサービス
- 作者: 住宅ローン比較
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「変動金利」と「固定金利」を併用するミックスローン
住宅ローンの金利タイプを検討する際に
- 「低金利の変動金利は捨てがたい。」
- 「金利上昇する気もするから、全期間固定金利の方がいいかも。」
と決めきれない方もいます。そんなときにおすすめできるのはミックスローンです。
ミックスローンとは?
文字通り金利タイプをミックスして借りる住宅ローンのプランのこと
を言います。
例えば
3000万円の借入をする場合に
- 1500万円分は変動金利タイプ
- 1500万円分は全期間固定金利タイプ
と2つの金利タイプを組み合わせて、住宅ローンを組むことができるのです。
2つの金利タイプを組み合わせることで
- 変動金利のメリットである「ベースの金利が低金利」
と
- 全期間固定金利のメリットである「金利上昇しない」
を両方得ることができますが、
- 変動金利のデメリットである「金利上昇リスクがある」
と
- 全期間固定金利のデメリットである「ベースの金利が高金利」
のデメリットもついてくるので、打ち消しあってしまう特徴があります。
そこまでしてミックスローンを選ぶメリットは何?
ミックスローンというのは
「変動金利」と「全期間固定金利」のメリットデメリットを打ち消しあって中間のリスクと金利メリットを享受するためのもの
と言えます。
ただし、活用によってはより友好的にミックスローンを利用することができます。
ミックスローンを利用するときは「繰り上げ返済が有効」
繰り上げ返済とは
通常の毎月の返済額以上に返済をすることで元本を減らして、完済までの期間を短縮する返済方法のこと
を言います。
金利上昇リスクを抑えるためには、変動金利を利用するとともに繰り上げ返済で早期の完済を目指すのがセオリーとなっています。
しかし、変動金利で3000万円の借入だった場合
3000万円を繰り上げ返済するが、元本を減らすまでに金利が大幅に上昇してしまうと金利上昇による返済額の増大が発生してしまいます。
しかし、変動金利1500万円、全期間固定金利1500万円だった場合
優先的に変動金利1500万円の繰り上げ返済を実行していれば、元本を減らすまでに金利が大幅に上昇したとしても、変動金利分の返済が進んでいれば、それほど返済額の増大がない可能性が出てきます。
ミックスローンの活用法としては
「変動金利」と「固定金利」に分けて、「変動金利」分を繰り上げ返済でいち早く消化する
という方法が良いのです。
ミックスローンのデメリット
ミックスローンは諸費用が2倍になってしまう!?
住宅ローンの契約は、金利タイプごとに契約します。
ミックスローンではなければ
- 契約書:1枚
- 印紙代:1枚分
- 登記費用:1回分
で済むのですが
ミックスローンの場合は、登記も2つに分ける必要があるため
- 契約書:2枚
- 印紙代:2枚分
- 登記費用:2回分
と、印紙代や登記費用が2倍かかってしまうのです。
これがミックスローンを利用するデメリットです。
メリットデメリットはありますが、変動金利と固定金利を決めかねている方にはミックスローンをおすすめします。