店頭金利と優遇金利と実行金利の違い
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- カテゴリ: 住宅ローン金利比較
- 作者: 住宅ローン比較
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店頭金利と優遇金利と実行金利の違い
住宅ローンで金利を比較するときに覚えておかなければならないのが「○○金利」と呼ばれる「金利の呼び方」と「その意味」です。店頭金利、優遇金利、借入金利、実行金利・・・と金融業界に働いている人にしかわからないほど色々な呼び方があるのです。当然、意味や内容も違ってくるため、A銀行の優遇金利とB銀行の店頭金利で住宅ローンを比較しても全く意味がないのです。
住宅ローンにおける金利の種類と意味
店頭金利(基準金利)
店頭金利とは、各銀行が独自に設定している住宅ローンの基準となる金利です。店頭金利は、国債の長期金利や短期金利、短期プライムレート、政策金利などを元に銀行が設定している金利で、銀行による差があります。
銀行によって多少の違いはあるものの店頭金利(基準金利)には大きな意味はありません。なぜなら実際借りるときに適用される金利ではないからです。住宅ローンを比較する際に店頭金利(基準金利)を見る必要はないのです。
店頭金利(基準金利)は毎月変動します。
例:ネット銀行の店頭金利(基準金利)は2014年11月時点
- 住信SBIネット銀行:変動金利:2.800%
- ソニー銀行:変動金利:1.889%
- SBI新生銀行:1.600%
優遇金利
店頭金利 - 金利優遇幅 = 優遇金利
です。住宅ローンを販売している銀行で店頭金利(基準金利)のまま提供している銀行はありません。あくまでも住宅ローンの金利の基準である店頭金利(基準金利)から金利優遇「値引」をして「安売り」をしているのです。
例:ネット銀行の店頭金利(基準金利)と優遇金利。2014年11月時点
- 住信SBIネット銀行:変動金利:2.800% ― 2.125%優遇 = 0.675%(優遇金利)
- ソニー銀行:変動金利:1.889% ― 1.350%優遇 = 0.539%(優遇金利)
- SBI新生銀行:変動金利:1.600% ― 0.720%優遇 = 0.880%(優遇金利)
結果的に住宅ローンを比較検討するときに見るべき金利はこの「優遇金利」なのです。
借入金利(実行金利)
住宅ローンで契約をして実際に適用される金利のことを「借入金利」「実行金利」と言います。
基本的には優遇金利がそのまま適用されるので借入金利(実行金利)になるのですが、住宅ローンの金利は融資実行時の金利が適用されるので、比較検討していたときの優遇金利と2か月後に実際に借りるときの借入金利(実行金利)は違うケースがあるのです。これは金利が毎月変動するからです。
まとめ
住宅ローンを比較するときは、店頭金利(基準金利)ではなく、優遇金利であることを覚えておきましょう。
また、当初固定金利を選ぶ場合には当初期間終了後の金利は「店頭金利(基準金利)から○%優遇」という形で記載されているため、この場合は店頭金利を見て仮に今の金利水準が続いたら何%ぐらいになるのかを自分でチェックする必要があります。
金利の表現を間違えないで、正確に住宅ローン金利を比較しましょう。