アベノミクスと住宅ローン
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- カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- 作者: 住宅ローン比較
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アベノミクスと住宅ローン
ほとんどの人が気になっているアベノミクスと住宅ローン。住宅ローンの金利はどうなってしまうのでしょうか?
アベノミクスとは、簡単に言えば、資金を市場に供給することでお金の価値を下げて、反動で物価を上げるための施策です。物価が上がれば、企業の利益が増え、給料が増えることで、消費が活性化し、景気が良くなる。
という、理論上はわかりやすい構造なのです。
住宅ローンの金利は、下記の指標に連動します。
- 変動金利 → 短期プライムレート(銀行が企業に貸出をする金利)
- 固定金利 → 新発10年物国債利回り(国債の金利)
まず、今回アベノミクスによって、日銀が銀行に資金を供給します。これが2倍というのが話題になっています。資金を供給する方法は、ただであげるわけではありません。銀行が持っている国債を買い取ることによって資金を供給するのです。買う人が増えれば、金利は自ずと下がります。そのため、国債の金利は2013年4月一時的に過去最低水準を記録しました。
つまり、住宅ローンの固定金利は下がるのです。
では、変動金利は?変動金利が連動するのは短期プライムレートというものです。これは銀行が企業に貸出をする金利のことを言います。もうすでにこのプライムレートは過去最低水準を維持しているような状況です。これ以上下げられないのが本音というところでしょう。ただし、この金利を下げなければ、企業にお金が流れなくなってしまい。アベノミクスは失敗してしまいます。市場に供給するべきお金が銀行でストップしてしまうためです。つまり、この短期プライムレートが上げるのは、景気が良くなってからでないと、アベノミクスが失敗することになります。
つまり、住宅ローンの変動金利は、景気が良くなるまでは現状維持。
じゃあ、固定金利がいいと単純に決め付けるのは早計です。なぜなら、上記の状況になったとしても、変動金利の方が圧倒的に金利が低いためです。返済額をシミュレーションすれば、何百万円と違うことに気づくでしょう。
変動金利にしろ、固定金利にしろ、やはり選ぶ利用者の状況に応じて選択する必要があるということでしょう。ここ数年はまだ変動金利も上がらない(上げられない)と思うので、変動金利で数年経過後、固定金利に借り換えをするような手段も賢い方法のひとつだと思います。逆に短めの当初固定金利では、金利が上がらそうな期間だけ固定になってしまい、固定期間が終わるタイミングでは金利上昇もありえるという局面になりかねません。
住宅ローンの金利を正確に予測することは専門家でも難しいですが、対局をイメージするのはできないことではありません。そのためには、金利がどうやって決まるのか?を把握することが重要だと思います。