住宅ローンの金利動向を予想する方法
- 詳細
- カテゴリ: 住宅ローンの達人が教える
- 作者: 住宅ローン比較
- 参照数: 18509
住宅ローンの金利動向を予想する方法
住宅ローンを比較検討するときには「金利タイプをどう選ぶのか?」が重要になってきます。「金利タイプをどう選ぶのか?」を決めるためには「金利がどうなるのか?」を予測しなければなりません。今回は、住宅ローンの金利動向を予想する方法について解説します。
住宅ローンの金利動向を予想する方法
その1.現在と過去の金利推移をチェックする
住宅ローンの金利というのは
- 変動金利 → 「短期プライムレート」「無担保コールレート」に連動する
- 固定金利 → 「10年もの国債金利国債金利」に連動する
形になります。
- 無担保コールレート:金融自由化後の公定歩合に変わる政策金利(銀行の調達金利)
- 短期プライムレート:銀行が企業へ1年未満の融資を行う際の最優遇金利
- 長期プライムレート:銀行が企業へ1年超の融資を行う際の最優遇金利
- 10年もの国債金利:新発10年国債利回り
下記のサイトでは1985年からの上記指標の推移をグラフ化しています。
https://xn--hekm0a443zu0m27woj0d.xyz/kinri/kinri_suii/
これを見るとわかるのは
- バブル時代のような好景気が来たら、金利は7.0%台まで上昇するリスクがある
- そうは言っても、20年は無担保コールレートは0.0%前後で推移している
- ここ5年間でも金利は低下傾向である
という事実です。
これをもって、
- 「まだまだ低金利は続く」と考えるのか?
- 「もしかしたらそろそろ金利ががるのでは」と考えるのか?
いろいろな判断があるのです。
その2.景気変動が金利に連動する
事実を確認したうえで、理解しておきたいのは
- 好景気 → 高金利
- 不景気 → 低金利
という基本的なロジックです。
日銀の国債買い入れなど、外部の力はあるものの、基本的な上記の金利形成のロジックは変わりません。
予想すべきは「景気が良くなるか?悪くなるか?」というシンプルなものなのです。
景気を判断する指標には
- 消費者物価指数
- 景気動向指数
- 街角景気
- ・・・
など、いろいろなものがありますが
先行して景気をキャッチできる「先行指標」として
- 新規求人数
- 新設住宅着工床面積
- 消費者態度指数
- 東証株価指数
などが参考になるはずです。
一致指数には
- 有効求人倍率
- 営業利益
- 清算指数
- 耐久消費財出荷指数
などがあります。
その上で、自分の感触も重要になります。
- 自分の会社の業績は上がっていない。
- 周囲の友人や同僚、取引先の担当者も景気は良くなっていない。
という感触があるのであれば、景気はまだまだ回復していないということになります。
また、政府の政策によっても「今後景気が回復するかどうか?」は大きく依存します。
- 人口が増えない状況では、なかなか景気回復は厳しい
- 日銀が株や国債を買いまくるのにもそろそろ限界が来てしまう
と考えるのであれば「景気は回復しない」と判断できるのです。
景気動向が予測できれば
不景気のまま → 金利は上昇しない → 変動金利を選ぶ
好景気になる → 金利は上昇する → 固定金利を選ぶという判断になるのです。
ただし、経済の専門家でも、景気動向の予測は難しいものです。いろいろな情報を見ながらも、最終的には自分の考えの元、景気動向を予想し、金利タイプを選ぶことをおすすめします。