店頭金利と基準金利と適用金利の違い
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- カテゴリ: 住宅ローン金利比較
- 作者: 住宅ローン比較
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店頭金利と基準金利と適用金利の違い
住宅ローンは非常にわかりにくい金利体系をしていて、銀行によって「店頭金利」「基準金利」「適用金利」「優遇金利」など呼び方が違うためさらに混乱を深めてしまっています。住宅ローンを選ぶ前にまずは金利について知る必要があるのです。
店頭金利 = 基準金利
店頭金利と基準金利はほぼ同じ意味で利用されます。みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行などのメガバンクの場合は「店頭金利」と表現することが多いのですが、店頭のない、営業店舗のないネット銀行の場合は、基準金利と表現することが多いものです。
店頭金利 = 基準金利 とは
メーカーが決める商品の定価のようなものです。金利は、政策金利や短期プライムレート、長期国債金利など経済的な金利指標に連動して毎月変動するものです。これらを反映した基準となる金利のことを「店頭金利」「基準金利」と呼ぶのです。これは銀行によって異なります。
しかし、今住宅ローンをこの「店頭金利」「基準金利」で販売している銀行はほぼありません。住宅ローンの競争が激化しており、すべての銀行でこの「店頭金利」「基準金利」から、○○%優遇という形で金利を引き下げた「適用金利」「優遇金利」で販売しているのです。
パソコンを購入するときにメーカーが決めた「定価」があっても、家電量販店では「○○円引き」と値下げして売られているのが常態化していることと同じことなのです。
適用金利 = 優遇金利
「適用金利」「優遇金利」とは、この値引きした実際に適用される住宅ローンの金利のことです。つまり、住宅ローンを選ぶ際は、「店頭金利」「基準金利」ではなく、「適用金利」「優遇金利」を見て比較検討しなければならないのです。
わかりにくい金利タイプと金利表示
住宅ローンの場合、金利は毎月変動していきます。そのため、「適用金利」が1.0%だったとしても、変動金利タイプだったとしたら1年後は1.2%になっているかもしれません。
そのため、住宅ローンの金利表示では「適用金利」「優遇金利」と同時に「店頭金利」「基準金利」からの引き下げ幅を約束しているのです。
例えば
住信SBIネット銀行住宅ローンの場合 ※2014年2月現在
変動金利タイプ
- 借入金利 年 0.650%
- 基準金利からの引下げ幅(全期間)年 - 2.125%
と記載されています。
つまり、「適用金利」は0.650%で、金利が変動しても「基準金利」から- 2.125%の金利になることを約束します。ということなのです。逆算すれば、今現在の「基準金利」が2.775%であることがわかります。1年後にこの「基準金利」が2.875%になっていた場合、「適用金利」も0.750%になるということを意味しています。
当初固定金利タイプ
- 10年固定金利 借入金利 年 1.27 %
- 基準金利からの引下げ幅(当初特約期間) 年 - 1.53%
- 基準金利からの引下げ幅(特約期間終了後)年 - 0.70%
となっています。当初固定金利の場合は、当初優遇期間の金利と当初期間終了後の金利が違うため注意が必要です。上記の場合であれば、当初の10年間と11年目以降の金利は0.83%も高くなるのです。
まとめ
金利タイプの表記方法を正確に把握することで、自分にあったお得な住宅ローンを選びましょう。