中古住宅購入のメリットデメリット
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- 親カテゴリ: 住宅ローンの基礎知識
- カテゴリ: 中古住宅の住宅ローン
- 作者: 住宅ローン比較
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中古住宅購入のメリットデメリット
中古住宅市場が注目されています。政府も中古のストック住戸の流通量を増やすべく、色々な政策を導入しているほどです。では、中古住宅の購入を検討する場合の基本となる中古住宅のメリットデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
新築住宅は鍵を開けたら価値が半分!?
新築住宅というのは、「鍵を開けたら価値が半分になる」と業界では言われています。住んだ瞬間に新築住宅ではなく、中古住宅になってしまうため、その瞬間に売ろうとしたら、売却価格は半分になってしまうという意味です。
3000万円の新築物件でも、住んだ瞬間にその価値は1500万円に下がってしまいますが、住宅ローンの残高は3000万円のままという状態になってしまうのです。
これだけを見れば「中古住宅の方が新築住宅よりもいいじゃん。」となってしまうかもしれませんが、これはあくまでも仮定の話であり、実際には住んだ瞬間の新築に近い状態で中古物件が売り出されることはほとんどないため、新しくても築10年以上の住宅になってしまうのです。結果、中古住宅を購入してもリフォームが必要になることもあり、どちらが良いのか?を的確に比較するためには、中古住宅のメリットデメリットを正確に把握する必要があるのです。
中古住宅の方が住宅ローン審査は通りやすい
一概には言えませんが、中古住宅の方が住宅ローンの審査は通りやすいと言えます。
理由その1「中古住宅は借入額が低い」
当然、中古住宅は新築住宅の半額以下に価格が設定されているものなので、借入額が少なくて済みます。結果、住宅ローン審査も通りやすくなると考えて良いでしょう。
理由その2「価値の減少」
上記で解説した通りで、新築物件の場合は購入したときに3000万円の価値があっても、入居した瞬間に1500万円の価値しか残らなくなってしまいます。銀行から見れば、1500万円の価値しかない物件に3000万円を貸している逆ザヤの状態になっているのです。当然、価値が追いつくまでは返済を継続しているという考え方を元に銀行はお金を貸しているのですが、リスクが高いことに違いはないのです。
一方、中古住宅の場合は、そのときの価値で購入するため、売却する場合の価格と借入価格がイコールになるのです。リフォーム費用分を追加で借り入れるケースもありますが、銀行から見れば新築よりはリスクが少ないと考えられるのです。
注意すべき点として、中古住宅の購入時に相場よりも著しく高い価格で購入してしまった場合、耐震性などに不備がある場合、違法建築で立替ができない場合など、条件によっては中古住宅の担保価値は著しく低くなってしまいます。こうなると新築よりも住宅ローン審査というのは当然通りにくくなってしまうのです。
中古住宅のメリット
- 購入価格が安い
- 実物が見れるため、住んでからの生活がイメージしやすい
- 新築よりは住まいを汚しても気にならない
- すでに物件があるため、契約が終わればすぐに入居できる
- 価格が安いため立地条件が良い物件を購入できる
- 住宅ローン審査に通りやすい
- リフォームをすれば新築と同じぐらいの設備や環境にできる
中古住宅のデメリット
- キズや汚れがある
- 水回りなどリフォームが不可欠の場合がある
- リフォーム費用が必要になる
- 構造や耐震性、違法建築などのチェックをする必要がある
- キッチンやお風呂など設備が古い
- 物件購入時に不動産会社に仲介手数料を支払う必要がある
- 誰も住んでいないまっさらな空間で新生活をはじめる期待感がない
まとめ
建築の躯体は、100年は持つと言われています。海外では住宅の寿命は70年~80年なのです。そのため、中古住宅とはいっても、リフォームをすれば新築同様に住める物件がほとんどなのです。
それでも、日本人は「新築」の住宅に住む新生活への憧れというのが強く、2倍ほどの価格差が出てしまうのです。
シンプルに考えれば
安さを重視したい、新築だと郊外になってしまう予算しかないけど都心に住みたい、予算はないけどある程度の広さがほしい。
という価格重視の方は中古住宅も、新築住宅と同様に比較検討すべきと言えます。
どうせお金を借りる一生の買い物ならまっさらな住宅が良い、今の最新の設備の暮らしがしたい
という憧れをイメージする方は、新築住宅に絞って比較検討すべきと言えます。
価格と憧れをどちらを優先するのか?が新築物件が良いのか?中古物件が良いのか?の見極めポイントと言えるでしょう。