短期国債の金利が史上初のマイナス金利に。住宅ローンへの影響は?
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- 作者: 住宅ローン比較
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短期国債の金利が史上初のマイナス金利に。住宅ローンへの影響は?
2014/10/24
財務省が10月23日に行った短期国債の入札で、平均の利回りが-0.0037%になりました。日本国債の入札でマイナスが付くことは史上初のことなのです。なぜ、このようなことが起こったのでしょうか?また、住宅ローンの金利にはどういう営業があるのでしょうか?
短期国債の金利
国債というのは、そもそも国が発行する借金の証文のことです。
短期国債は償還期間が1年までの国債で、国が一時的な資金不足を補うため、金融機関などに向けて発行します。
普通は
- お金を貸す人:銀行
- お金を借りる人:国
- 利息:国が銀行借りたお金よりも多く返済する
なのですから、お金を貸す銀行が国からプラスαの利息を付けて返済するのが普通なのです。
しかし、今回は
- お金を貸す人:銀行
- お金を借りる人:国
- 利息:国が銀行借りたお金よりも少なく返済する
形になったのです。
簡潔に言えば、銀行は貸したお金よりも、戻ってくるお金の方が少ないことになります。損をしてしまうことになるので「なぜ、その価格で国債を買うのか?」という疑問があります。
この理由は
アベノミクス
にあるのです。
アベノミクスでは市場にお金を投入して、インフレを起こすことを目標にしています。そのため、日銀が国債を買って、市場に流れるお金の量を増やす動きをしているのです。
結果、国債のほとんどは日銀が買ってしまい、民間銀行が購入できる国債というのが品薄の状態になってしまったのです。
国債は現金に換えやすい資産であり、日銀などからお金を借りるときの担保にもなるため、民間銀行にとって一定量は常に確保しておきたいものなのです。
結果、品薄の国債に民間銀行の多くが注文したため、損をしてでも買いたいという価格まで国債価格が下がってしまい、マイナス金利という史上初の状況が生まれてしまったのです。
住宅ローンへの影響は
上記は償還期間が1年の短期国債であり、住宅ローンに影響を与えるのは10年ものの長期国債なのですが、影響はないというわけではなく、著名な債券ストラテジストも現状の0.50%の半分の0.25%にまで10年もの長期国債も下がるのではないかという予想をしているのです。
住宅ローンの金利は今が最低水準なのは間違えありませんが、さらに下がる余地もあるということを示しているのです。
住宅ローンを比較検討している方は、国債の動きにも注意を払っておくと良いでしょう。