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日本初の長期金利のマイナスによる住宅ローン金利への影響

日本初の長期金利のマイナスによる住宅ローン金利への影響

2016/2/12

graphline128 1282016年1月29日、日銀のマイナス金利の決定は早速10年もの国債金利「長期金利」のマイナスにも波及しました。日本では初めて長期金利がマイナスになったことになります。今回は、長期金利がマイナス金利になることの住宅ローン金利への影響について解説します。

 

長期金利の推移(新発10年国債)

直近20営業日の推移

chokikinri 20160212 20

過去1年分の推移

chokikinri 20160212 1

過去10年分の推移

chokikinri 20160212 10

なぜ、長期金利がマイナスになったのか?

日銀が銀行が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス金利を適用することを決めました。

この時点で長期金利がマイナスになることも当然のように予想されていたのです。

理由1.銀行などの金融期間が当座預金資金を国債にシフト

銀行は安全な資金運用先として、日銀の当座預金にお金を預けていたのですが、急にその金利をマイナスにしますと言われたら、すぐに政府の言うとおりに「企業へ投資しよう。」となるわけがないのです。

そもそも、銀行が企業へ融資したくても、企業自体が融資を受けてまで新規事業を展開するほどの体力や市場拡大の余地が残っていないからです。

また、企業融資はリスクも高いものなので、銀行もすぐに増やせるものではないのです。

だとすると当座預金の次に安全な国債を買おうとするのは当然のことで、銀行などの金融機関は当座預金の資金を国債購入に充てたのです。

銀行や金融機関が当座預金を資金を同じような安全資産である国債購入へ充てる

国債の買い手が増える

国債価格が上がる

金利が下がる

という流れになるため、国債金利も低下していったのは当然なのです。

理由2.世界情勢がさらに悪化し、安全資産の日本円・日本国債に流れた

8日、米国のエネルギー企業や欧州の金融機関の経営不安による株安が発生しました。

また、以前からくすぶっていた

  • 原油安
  • 中東・北朝鮮の情勢不安
  • 中国経済の失墜

なども、投資家のリスクオフ(リスク回避)の動きを活発化させたのです。

ダメ押しのようにFRB(連邦準備制度理事会)のイエレン議長が世界経済の不安定な動きが続いていることで、来月3月の会合における追加の金利引き上げを見送る考えを示唆したのです。

これは海外の景気減速や金融市場の不安定な動きを認めたということになります。

このような事象が連発して発生してしまったため、世界中の投資家が不安になり安全資産の円を買う動きが活発化したのです。

投資家の不安心理が拡大

円を買う人が増える

円高

輸出企業の経営が悪化する

株安

投資家の不安心理が拡大

と悪循環のサイクルが生まれてしまうのです。安全資産は日本円だけでなく、日本国債も同様に世界的には安全資産とみなされているので

国債の買い手が増える

国債価格が上がる

金利が下がる

となったのです。

理由1と理由2の合わせ技で予想通りに国債金利もマイナスに突入してしまったのです。

住宅ローン金利への影響は?

長期金利(10年もの国債金利)は10年以上の住宅ローン固定金利に連動します。

※10年以下の国債金利もマイナスになっているため、10年未満の固定金利や変動金利も金利低下へ動きます。

つまり、国債金利が下がれば住宅ローン金利も下がることは間違えありません。

3年前にマイナス金利を導入したデンマークの場合、ノルディア・クレディット銀行では住宅ローンにマイナス金利が適用されています。

住宅ローンを借りると利息がもらえるのです。実際は住宅ローンの諸費用を含めると0.0%を少し上回る利息になっています。逆に銀行に預金をすると手数料が発生するマイナス金利になっています。

さすがに住宅ローン金利がマイナスになってしまうと・・銀行の利益が発生しないので諸費用を含めれば実態はマイナスになってはいないのです。

日本の住宅ローン金利はどこまで下がるのか?

筆者は「デンマークほど下がる余地はない」と考えます。

すでに超低金利が進み、住宅ローンを提供している銀行の利益はギリギリまで削られていることがまずは挙げられます。

また、住宅ローンは有担保で貸し倒れリスクのかなり低いローンですが、日本の場合、オリンピック後の不動産価値は下落していくことが予想されますし、人口も減少し、超高齢化社会になることが確実視されているなかで成長していく市場とは考えにくい現状にあります。

担保がある貸し倒れリスクのかなり低いローンと言っても、今後の日本を考えたときに、そこまでリスクが低い融資先とは言い切れないのです。

利益をゼロ近くに削ってまで「銀行が住宅ローンでお金を融資したい。」とは思わないのではないでしょうか。

このような状況になると、金融機関の経営はさらに悪化してしまい、「消費を増やすどころか?より消費者の猜疑心を増幅させる」だけになってしまいます。こうなる前に政府はなんらかの対応をするでしょう。デンマークでも住宅ローンのマイナス金利に対して、政府は融資規制に動いています。

まとめ

長期金利のマイナス金利によって、住宅ローン金利は2016年2月時点の金利よりも低金利になることが予測されます。

ただし、デンマークのように住宅ローンがマイナス金利、0.0%近くの金利になることはほとんど起こりえないと推察します。

どちらにしても、住宅購入にはこれ以上ないタイミングであることは間違えありません。今後の金利上昇リスに対する対策も検討したうえで、住宅ローンを利用しましょう。

 

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