3年固定0.6%の住宅ローンの落とし穴
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- 作者: 住宅ローン比較
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3年固定0.6%の住宅ローンの落とし穴
2013/6/14
6月に入り、政府の4年限定の資金融資を受けて、大手都市銀行が3年の当初固定金利0.6%の住宅ローンを打ち出している。0.6%という金利はもちろん魅力的なのだが、実際落とし穴はないのであろうか?
たった3年では固定金利の意味がない
政府の資金融資の期間が4年であることに影響し、3年の当初固定金利のみ金利が0.6%となっている。逆に言えば4年目以降は、通常の変動金利か固定金利を選ぶ必要があり、その4年目時点の金利が適用される。
住宅ローンの返済は約30年続く長丁場のものである。そのうちの1割の3年だけ固定金利で金利が低くなることに実際的には大きな意味がないのである。例えばSBI新生銀行の変動金利と三菱UFJ銀行の変動金利を比較すると
- SBI新生銀行 金利0.98%(新規借入) 事務手数料 10万円
- 三菱UFJ銀行 金利0.875% 保証料 +0.2% 事務手数料 3.15万円
35年 3,000万円の借入で
- SBI新生銀行 返済総額 35,550,436円 金利0.98%
- 三菱UFJ銀行 返済総額 35,701,122円 3年間金利0.8% 4年目移行 金利1.075%
と結局SBI新生銀行の変動金利の方が、返済総額が低くなるのである。これは3年間の間に金利が上昇しても大きくは変わらない。なぜなら、4年目に選択する変動金利は、4年目の金利水準で決まるからである。
たった3年間の目先の安心で、長期的な総返済額が高い住宅ローンを選んでしまっては損をしてしまうということである。「金利0.6%」に飛びつかないで、きちんとシミュレーションをした上で比較検討しましょう。